テラーノベル
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緑谷出久がパニック障害を患って居ます。
許せる方だけ見てください。
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少年の肩は、まだ小刻みに震えていた。
相澤はゆっくりと腰を下ろし、机の下に潜り込むようにして少年と視線を合わせる。
「……深呼吸しろ。俺の声だけを聞け」
短く、一定のリズムで言葉を投げかける。
少年は、肩で荒い呼吸をしながらも、相澤の口元を見て、かすかに息を合わせていく。
数分後、少しずつ震えが収まり、少年は机の下から出てきた。
その目はまだ不安げで、耳には相澤が手渡したヘッドホンがもう一度かけられる。
相澤は立ち上がり、クラス全員に視線を向けた。
「お前らに言っておく。今のは、ただの『驚いた』とか『怖かった』じゃない」
教室はしんと静まり返る。
「緑谷はパニック障害を患っている。過去の事情で保護されていた経緯もある」
飯田がはっと目を見開く。
「お、俺は……そんなこと、知らなくて——」
「知らなかったからって、やっていいことじゃない」
相澤の声は冷たいが、怒鳴り声ではない。淡々としている分、胸に刺さった。
「彼にとって、突然の音や環境の変化は、命の危機と同じぐらいの衝撃になることがある」
相澤はそう言ってから、机の横で縮こまっている緑谷の肩をそっと支える。
「だから、勝手にヘッドホンを外すな。近くで大声を出すな。まずは相手がどういう人間かを知れ」
コメント
1件
イレイザーナイス!今回は飯田は悪くないよな?