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コメント
3件
明日学校に行く気力ができましたありがとうございますてぇてぇです。
尊い★
ロシアメですか!?!?!?🥹🥹🥹🥹🥹💗💗💗💗💗💗 いろいろ刺さりすぎてやばいです……;;最高です!!!
学パロBL小説です。
ロシアメ
主の趣味が全開です。
※政治的意図はありません。ただの二次創作としてお楽しみください。
※史実とは無関係です。
約3,000文字
ここは、私立国際学院高校。各国が在籍する男子校である。
春の訪れを感じる今日、一年生のカナダは着慣れない制服に腕を通して、国際学院高校の正門をくぐった。
「ここが…あの人のいる場所…!」
カナダは深く息を吸って、胸を張り堂々と道を進む。
体育館。生徒がざわめく。新しい高校生活への期待だったり、不安だったり、人それぞれだ。カナダは壇上に視線を向けた。そこによく知る人物が立っていた。
アメリカだ。
この男子校の生徒会長。そしてカナダの兄。
(やっぱ…兄貴はかっけぇな…)
アメリカがマイクに口を近づけ、話し始めた。
『新入生の皆さん、ようこそ私立国際学院高校へ。君たちがここにいるのは、君たちが努力してその努力が報われた証。合格おめでとうございます!そして___』
堂々たる入檀。
堂々たる挨拶。
堂々たる表情。
アメリカはずっとカナダの目標だった。
真面目で、成績優秀で、運動もできる。二年生で生徒会長にもなった。 それでいて偉そうじゃない。冗談も言って笑いかけてくれる。
憧れないわけがない。
去年、私立国際学院高校にアメリカが首席で合格したと聞いて、カナダは開いた口がふさがらなかった。
何故なら、私立国際学院高校の倍率はとんでもなく高いからである。まず推薦してもらえる人も少ないし、一般は4倍くらいある。
憧れた。アメリカと同じ高校に行きたいと思った。
そして今ここにいる。
カナダはアメリカに向ける瞳をキラキラと輝かせた。
アメリカがカナダの視線に気付いた。
そして、ふっと笑う。綺麗な八重歯が覗く。
新入生は全員恋に落ちた。
入学式が終わると、新入生はそれぞれの教室に戻った。
教室は生徒会長の話で持ちきりだった。
「ヤバい…生徒会長カッコよすぎないか…!?」
「それな…俺この高校に入ってよかった…」
「高校生活楽しみすぎる!」
カナダは心のなかで何度も頷く。
(そうだよ…僕の兄貴はかっけぇんだから)
生徒の話し声で賑やかな教室に爆音が轟いた。エンジンの唸るような音。校庭から聞こえた。
一年生たちは何事かと窓際に集まった。
校庭に停まる1台の改造されたバイク。一人の男がまたがっていた。そしてエンジンを止め、バイクを降りた。
シャツは半分しかボタンを留めていない。 ネクタイはどこかへ消えた。舌 にはピアス。手には煙草を持っている。
「あー……だる」
一年生は窓から身を乗り出し、ざわめき合った。入学式にこんなのが現れたのだから、無理もない。
「うわ…3年生のロシア先輩だ…」
誰かが呟いた。
「ロシア?」
「お前知らねぇのかよ。ロシア先輩といえば結構有名だぜ」
3年生のロシア。彼はこの辺では結構有名な不良だった。
学校行事にはほとんど出席しない。 授業は途中で帰る。 喧嘩はほぼ毎日だ。
成績は下から数えたほうが早いし、 教師からは問題児として有名である。
一年生からは都市伝説みたいに語られていた。
「あの人マジでヤバいから近づかない方がいいぜ。この前は、他校の不良全員病院送りだって」
「熊も倒せるって聞いたぜ」
「ヤバ…」
皆、ロシアを恐れる目で見ていた。
カナダ以外は。
(……かっけぇ…!!)
カナダは単純だった。
カナダは窓から、校庭に佇むロシアを見つめた。強そうな体、強そうな顔、強そうな感じ!
(僕も…不良になりたい!)
「お前ら席に着け」
教室に担任が入ってきた。クラスメイトたちは窓から離れ、それぞれの席に着いた。カナダも自分の席に着いたが、意識はまだ校庭にあった。
校舎裏の古い倉庫の影。
誰もいないはずの場所に、生徒会長のアメリカがいた。腕を組んで誰かを待っていた。
「…遅い」
少し不機嫌な声。ため息を僅かに吐いた。
数秒後、ずっと待っていた声が聞こえた。
「まあまあ怒るなよ」
アメリカが振り向くと、フェンスの向こう側にロシアがいた。ロシアは フェンスを軽々と飛び越えて入ってくる。
まるで猫だ。でかい猫。ちょっと危険なやつ。
アメリカは眉をしかめる。
「お前…寝坊しただろ」
「ああ」
「ああじゃない!」
アメリカは声を張った。ロシアに一歩近づいて見上げる。 ロシアは煙草をくわえたまま笑っていた。 悪びれた様子は、宇宙のどこを探しても存在しない。
「会長様に会いに来たんだから許せ」
「無理だな」
怒っているはずなのに、声はどこか柔らかい。
ロシアは近づき、 アメリカの顎を軽く指で持ち上げる。
「そんなに怒るなって」
「……」
「俺のこと待っててくれたんだろ?」
意地悪っぽく口角を上げるロシアに、 アメリカは思わず顔を赤くさせた。
生徒会の皆が見たら卒倒する表情だ。
アメリカは目をそらし、小さく呟いた。
「……ばか」
「知ってる」
ロシアは少し口角を上げて、口から煙草を取った。 そして、当然みたいにキスをした。
「タバコ臭い…」
「うるせぇよ」
その頃、 校舎では 一年生たちが騒いでいた。
「生徒会長どこ行った!?」
「ロシア先輩もいないぞ!?」
カナダは校庭を見た。
校庭に1台のバイクを残して、あの不良はどこかに消えていた。
(兄貴も…ロシア先輩も…一体どこに消えたんだ……?)
誰も知らない。
人気者の太陽みたいな生徒会長と、 不良の嵐みたいな三年生が 倉庫の影で、こっそり恋人しているなんて。
倉庫の影。
ロシアはアメリカの頭をわしゃわしゃと撫でた。
「会長様」
ロシアが冗談っぽく呼ぶ。
「アメリカって呼べ」
アメリカが少し拗ねたように言う。
「はいはい、アメリカ」
少しの沈黙が流れる。
「次の朝礼さ」
「うん?」
「俺のこと褒めろよ」
「は?」
「真面目で優秀な三年生って」
アメリカは呆れて笑ってしまった。
「嘘つけるかよ」
ロシアがアメリカに身を寄せる。
「じゃあ」
ロシアは耳元で囁く。低くて落ち着いた声だ。
「今褒めろ」
アメリカの耳が真っ赤になる。
「何を褒めるんだ…バイクで登校してきただろ」
「えー?俺、朝喧嘩しなかったぜ?」
アメリカはロシアの頬に手を当てて押し返した。
「喧嘩しないのが当たり前なんだよ」
校庭でチャイムが鳴る。
誰も知らない。
この私立国際学院高校の優等生が、不良と密かに付き合っていることを、誰も知らないのである。