あなただけの

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rd視点

ふーん、ここがオークション会場ねぇ

いかにも闇って感じ

奴隷も人の器官も珍しい動物も全部揃ってるらしいよ

あの子しか興味ないからいらないけど

オークションの奴らにちょいっとお金渡して即席で作ってもらったけど、時間ギリギリだったから出品物だいぶ見逃しちゃった…

俺らの番号は…45ね

「こんなんあるんやな…」

「あのイカ…実験に使えそう…飼いたいな…」

「コンちゃん！？だめだからな！？」

運営達も初めてきたオークション会場だからちょっとわくわくしてる

だけどコンちゃん…実験はやめてね…

前コンちゃんが実験して軍が大変なことなったんだから…

「あ、次あの子じゃない？」

出てきたのは素敵な装飾がされた服に包まれている舞人

さっきの和服じゃなくて洋服っぽい

レースみたいな布がひらひらしてて綺麗

絶対あの子だ

周りがどんどんと言っていく

「1億」   「3」   「7」

どうしよう…一応予算的にはいける…

けどみんなに言ってない…でも欲しいものは欲しいし！

「10億」

そう声をあげると、運営のびっくりしたような気配を感じる

ごめーん、けど後悔はしてない！

「もうこれ以上はいませんか！？」

ｼｰﾝ…

「ハンマープライス！45番！10億で落札です！」

「ふぅー…よかった落札できて」

「おま…なにやっとんねん！！1人で！！」

「結構思い切りよかったねぇ」

「あぁ…あとで費用と予算の計算しないと…」

こんなとこでもレウは苦労人なんだなぁ…

困らせてるのは俺だけど、やっぱこの決断はよかったっしょ！

んー、なんか気分すっきり

久しぶりにこんなお金使ったからかな？

「お前がちで…いいけど一声掛けろや！」

「だって欲しかったんだもん…もし相談してる間に取られたらどーすんの！」

「まぁ落ち着いて？あとからあの子へ向かわなきゃだめなんだから…今からこの調子じゃあの子に引かれるよ？」

「たしかに…」

あの子に会えるの楽しみだなぁ！

いい子だったらいいんだけどねぇ

うーん…待遇とかどんな感じだったんだろ

さすがにお偉いさんの前で舞うぐらいだから酷いようにはされてないと思うけど…

とりあえず会ってからだね！

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md視点

舞の後、要らなくなったからかオークションにかけられていた

こんなことは日常茶飯事だったし出品は予想できてたから悲しいとかはない

まぁ、ちょっと悔しいけどね

俺ががんばっても全部意味が無いんだよ

…俺、愛されたことないかも

それにしても、あの人たち瞳綺麗だったなぁ

それだけが唯一気にしてるところ

そんなことを考えていると、俺の舞が出される

何回売られても、値段をつけられていく感覚は慣れない

慣れたくもないけど

「10億」

…え？？

いままで億いくことはまぁあったけど、10億はさすがに…

しかも、あの澄んだ声は綺麗な瞳の人達…？

なんで、俺を…！？

控え室に戻され思考が纏まらないでいると、あの人たちがきた

怖い、けど

「君だよね？」

「ｿｳ、ﾀﾞｹﾄﾞ。ﾅﾝﾃﾞ…？」

ほんとにわからない

俺を見つけたのも、買ったのも

「なんで買ったか？そんなの気に入ったからにに決まってるじゃん！しかも超綺麗だったし！舞もそうだけど、君に惹かれたの！」

「らっだぁの言うとおり。お前の舞も声も、瞳も綺麗やったぞ」

…そんな風に言われたのは、なんだかんだ初めてかもしれない

何回も買われたりしたけど、俺を利用して自分に利益があるようにするだけだった

俺の舞が欲しいと言ってくれても俺の舞や声を好きだと言ってくれる人はいなかった

「ほんとにねぇ。らっだぁ心奪われてたもんね？」

「まぁあれは本当に綺麗だったな」

これからどうなるか見当もつかないけれど、少し楽しみかもしれない

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