「……私、少しのぼせてしまいました。ここで風に当たっていますね」
温泉を堪能した後、部屋着に着替えたミリエットはテラスに置かれたラタンの長椅子へと腰かけた。
「では、俺も」
「いいえ、ヴォルフラム様は部屋にお戻りいただいて結構です。そもそも扉一枚で隔てられているだけですし」
「それはそうだが……」
不満そうなヴォルフラムを強引に屋内へ押し込むと、ミリエットは長椅子に寝そべり、ようやく安堵の息を吐いた。
今は彼の顔を見ていたくない。それくらい、先ほどの口づけを意識していた。
(だって、あんな……)
鼓動が早鐘を打ち始める。ほんの少し意識を向けるだけで、体がかぁっと熱くなるのを止められなかった。
まるで何も知らない頃の自分に戻ったかのようだ。
体も心もそわ*********************
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