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「……………」
ずっと片想いをしていたホバに、半ば勢いで告白。そして嬉しい事に成功。僕は今、幸せの頂点にいる…のだが、それだけでは終わらない。付き合ってもうすぐ一ヶ月……
「ホバ?」
「はーい?」
「ヒョン、これからお風呂入ってくるね」
「はい、どうぞ〜…あ、次呼んで下さい」
「……うん、分かった」
…このやり取り、付き合う前もしてたよね?これだけではない。寝る前も、仕事に行く前も、休みの日も…やり取りの進展がまるでないのだ。あれ?僕の頭の中で描いている妄想では、もうとっくにキスの一つや二つしているんだけど?誘ってくるわけでもなく、かと言って二人の時間が増えたかと言われればそういうわけでもない。…これ、付き合ってないのと同じじゃ……って!それじゃ駄目だろ!たまには、攻めた事も言わないと、やっぱり進展を待つばかりじゃ駄目だよね。
「あのさ、ホバ」
「はい〜?」
「…一緒に入らない?」
「一緒に………入る?」
「そう。……たまには、どう?」
「ジンヒョン……この状況を見てもそう言えるの凄いですね」
「だよね」
ただ携帯を弄ってるだけとか、本を読んでるだけなら良かった。だが、今のホバは掃除スイッチがオン状態。ホバ以外のメンバー(僕含む)がサボりにサボりまくったリビングの見えない隙間の掃除をしており、その隙間から出てきた下着や、片方だけの靴下を籠に放り込んでいる真っ最中なのだ。…家庭的なのは非常に良い事だよ?でも、まるで皆のホバみたいで…何か嫌なのは事実。
「…掃除、手伝おうか?」
「いえ、大丈夫です……誰だよ、こんな隙間にブレスレット落とした奴…!」
「…取ろうか?」
「先にお風呂入ってきて欲しいです。全てを終わらせた状態で気持ち良く入りたいです」
「……分かった……」
ここまで言われてしまうと、何も言えない。仕方なく着替えを持って脱衣所に行き、服を脱いで浴室に入る。髪…は面倒くさいから良いや。体だけ洗ってから浴槽に浸かれば、丁度良い湯加減に体が溶けそうだ。今日の風呂当番誰だったっけ?…ホバだ。流石ホバ、ヒョンの好みをよく分かってる。これは今すぐ嫁に来てくれても…って、それ以前にもっと進めなきゃいけないところがあるだろって話だ。
「はぁー………」
とりあえず、キスだよな。うん、まずはキスしよう。ホバのファーストキスを貰う。まずはそれからだ。