テラーノベル
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僕は、ガタガタと激しく震える手でポケットの中からスマホを取り出すと
液晶の光に目を細めながら、迷うことなくLINEアプリを開いた。
そして、友達リストの一番上にあった『白神 怜治』の名前をタップし、音声通話のボタンを押した。
プルルルル……、プルルルル……。
スピーカーから鳴り響くコール音が、今の僕にとっては、気の遠くなるほど長い時間に感じられた。
何度コール音が鳴っても
画面の向こうの相手が電話に出る気配はなく、その電子音が途切れるたびに
怜治さんの声が聞きたくて、心が引き裂かれそうになった。
いつまで経っても、大好きなあの声が聞こえてこない。
このまま沈黙が続き、自分は誰にも見つけられないまま
心の奥深くに広がる底なしの暗闇に飲み込まれていくんじゃないか――。
そんな絶望に押し潰されそうになった
そのとき
ピッ、という電子音と共に、ようやく繋がった。
「もしもし?さっちゃん、どうしたの?こんな時間に急に電話なんて」
受話口から、聞き馴染みのある優しくて穏やかな声が流れてきた。
その瞬間
堰き止めていた感情が一気に決壊し、僕の目から大粒の涙が滝のように溢れ出してきた。
「れっ…、れいじ、さんっ……う、うわぁぁぁん……っ!!」
僕の声は、泣き過ぎて掠れていた。
それでも、電話口の向こうから聞こえる怜治さんの存在に
命綱のように必死に縋り付きながら言葉を続けようとする。
「…っ!?さっちゃん、どうしたの…!泣いてるの……?」
怜治さんの声のトーンが、一瞬で緊迫したものへと変わった。
「たっ、たすけて……!っ、うっ、はぁ……っ、こ、こわ…っ、い、フードのひとに……っ、うぅっ…倉庫に……っ!」
激しい嗚咽のせいで、上手く言葉が繋がらない。
パニックになりながら必死に状況を伝える。
それでも、怜治さんは抜群の理解力で、すぐに事態をすべて把握したようだった。
『さっちゃん、落ち着いて。一度深く息を吸って、俺の声をよく聞いて』
受話口の向こうから、包み込むように優しく、強い声が届く。
彼は少しだけ間を置いてから、冷静に尋ねてきた。
『今、自分がどこの場所にいるかとか、何か目印になるようなものがあったりする?』
僕は袖で涙を強引に拭いながら、暗い倉庫の中を必死に見渡した。
けれど、そこには埃っぽい古い資材や錆びた工具が転がっているだけで
全く見覚えのない、完全に未知の場所だった。
「わ、分かんないっ…どこ、ここ……っ、ぐす…っ、も、もう、やだ…」
「ヒートも、きちゃって……身体が熱くて、苦しくて…怜治さんっ…お願いだから、助けてよぉ……っ!」
黒星
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コメント
1件
第25話読んだんだけど……しんどすぎて無理😭💦💦 さっちゃんのパニックと涙がリアルすぎて、こっちまで息苦しくなったよ…! そんな中で「俺の声をよく聞いて」って落ち着かせる怜治さん、尊すぎかよ…✨ それにヒートまで重なってるのエグすぎる…続きが気になって夜しか眠れない案件です猫塚先生〜!!🥺💕