テラーノベル
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「あ、らんくん!なつくんもおかえりなさい!」
「ただいまぁ」
「ん?誰だそいつ」
「ほんまや…獣人さん?」
俺の腕に抱えられている獣人を見て警戒の目線を送るみことといるま。
「これについては後で話す。」
「こさめ、風呂の準備は? 」
「終わってるよ」
「キュ…ケホッ…ん…イヤ…だれか…ヒックやめ…」
急に魘されながら、泣き始める獣人。
「大丈夫だ。」
抱きしめる腕に力を込める。
「こさめだけ、着いてきて」
「わかった。」
「なつ悪い、買ってきたものとか資料とかの片付け頼む。」
「りょーかい。いるま、みことも手伝って」
「はーい。」
なつたちとわかれて、こさめと一緒に自室へと急いで向かう。
「ケホッ…ケホッ…ん…」
「あ、大丈夫か?って大丈夫なわけねぇよな」
「ハァ…ハァ…だぁ…れ?あれ…くび…わハァ」
「目さめた?首輪なんてついてたの?」
「あぁ。あれは…つけてちゃダメだ。まぁもう付けられねぇように俺が壊して捨ててきた。」
「…へ?ケホッ」
「うわぁらんくんならやりかねないね 。」
「もう要らねぇし、つけねぇだろ。」
俺とこさめの話をキョトンとしながら聞く。
そのまま自室へ入り、ベットに横にならせる。
「こさめ、お湯とタオル持ってきて欲しい。」
「わかった!」
こさめにお湯を取りに行かせている間…
「ナデナデ…俺らん。君の名前聞いてもいい?」
怖がらせないように、できるだけ優しく話す。
「す…ちハァ…ケホッ」
「ん。すちな。」
「コク」
「すち、身体苦しい?痛い?」
「コク…から…だハァ…いた…いポロ」
目に涙をたくさんためてポロポロと、泣き出す。
「大丈夫だ。すぐに治すから。ナデナデ」
そういい、頭をなでる。
手を頭と胸あたりにおく。
「治癒《ヒール》」
傷は癒えて、ボロボロだった皮膚や耳・しっぽまで綺麗になった。
「どう?」
「くるしいの…なくなった…」
上体を起こして身体を少し動かす。
「大丈夫そうだな」
「お待たせー!持ってきた!」
「お、ありがとうな」
「一応、着替えの洋服持ってきた」
「よう…ふく?」
「すちのその今着てる服、ビリビリだからね。新しいのに着替えよ」
「……フル(´ω`≡´ω`)フル」
驚いた顔をして、勢いよく左右に顔を振る。
「そんなキレイなお洋服は…私にはもったいないです…もっと、ボロボロの…」
「私のような奴隷には…」
(奴隷…か…)
「そんなの関係ないよ。俺はすちにこの服を着て欲しい。」
「うんうん!似合いそうだよ!」
「でも…」
「いいんだよ。ナデナデ」
そう優しくいえば、観念したのかこさめから服を受け取り嬉しそうににこりと笑い、俯きながらポロポロとまた涙をながしはじめた。
次回♡×100
稀灯 夏成🩵🍸
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コメント
3件
とても良かったです。
ああ、第2話読み終えたよ。すちなちゃん、もう完全に心臓掴まれた…。首輪を壊して捨ててきたらんくんの行動にまず「やったぜ」って思ったし、その後の「治癒」でちゃんと傷を癒して、新しい服を「似合うよ」って押し付けない優しさで渡すところ、めちゃくちゃグッときた。「私のような奴隷には…」って自己肯定感ゼロの台詞が痛いほど伝わってきて、だからこそらんくんの「そんなの関係ない」が効くんだよね。こさめの明るさも良い緩和剂になってて、次回の♡×150が待ち遠しいよ。