ATTENTION
irxs・nmmn
青水
地雷さんはturn right
振られた。
いふくんに。
告白をしたら、案の定振られた。
「んあぁあもぉおう!!!」
家で叫び散らす。
近所迷惑には、ならないくらいに。
どうしたら、笑顔で振り向いてくれるんだろう。
いくら時間をかけても、何も思い浮かばない。
彼が笑顔を向けてくれるなんて、考えられない。
やっぱり、僕なんか何度告白したって無駄かもしれない。
一生叶わない片思いをしているのかもしれない。
いっそのこと、諦めてしまおうか。
イケメンで、対応が大人で、かっこいい声で、でも面白くて、仕事できて、高身長で。
ああ、だめだ。
好きを手放すことさえ惜しい。
僕は、いふくんのことが好きで好きでたまらないんだ───────!
気付いたら、いふくんの家の前にいた。
それまでの動線とか、記憶とかが全くないけれど、それははっきりわかった。
すぐにチャイムを押して、応答を待つ。
すると、どたどたと音がして玄関が開いた。
「ほとけ、?」
「うん、」
返事と同時にいふくんに抱きついた。
「っ、…?」
「僕ね、いふくんのことが好きで好きでたまらないの!!!」
好きの気持ちを、全身から絞り出す。
「さっき断られちゃったけど、僕叶うまで諦めないから!!!」
抱きつきながら顔を上げて、全力で叫ぶ。
いふくんは戸惑いを見せたけど、やれやれと言うように微笑んだ。
「しょうがないなぁ。俺の負け。」
光が眩しい。
──────こうなれば、いいのに。
そう呟いた。
コメント
1件
ループじゃなさそうでループです。 水くんは、いつまで夢を繰り返してしまうのでしょう───。