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#BL
にゅうひん☆
10,698
朝。
昨夜の甘い余韻を噛み締めながら、阿部は身体を起こした。
大きく伸びをして、ベッドを降りる。カーテンを開けて、朝日の眩しさに目を細めた。
岩本はまだ寝ている。
ベッドサイドのミネラルウォーターを喉に流し込み、阿部はベッドに近づいた。そして一気に布団をめくる。
仰向けで眠る岩本は、起きなかった。布団を剥がれても、大の字になって気持ちよさそうな寝息を立てている。
阿部は、さてどうやって起こしてやろうか、と考え、ある一点に気付いた。
岩本のボクサーパンツの中で、彼の陰茎が朝立ちしていた。
朝立ちは、性欲とは直結しない正常な生理現象である——
そんなことは、阿部もわかっていた。
わかっていた、が——
彼はそれを見て、性的な興奮を覚えた。昨夜の甘い記憶が脳裏に蘇る。
岩本の唇が、指が触れた感触。囁かれた言葉。それらを思い出すと、身体の奥が鈍く疼く。
口内に溜まった唾液を飲み込んだ。
岩本は、阿部の仄暗い欲情など気付いていない。
阿部は、そうっとベッドに上がった。
頭の遠くの方では、理性がやめておけと言っている。それでも、一度火がついた気持ちはおさまらなかった。
「ひかる…」
脚の間に座り込み、呼んでみる。
反応はない。
阿部は指を伸ばし、布越しに触れた。岩本の体温を感じる。そのまま手のひらで包んで、指に力を込めてゆっくりと扱く。
薄い生地の下に感じる熱と硬さが、昨夜の興奮を否が応でも思い出させる。
手の中でそれはだんだんと硬さを増す。
我慢できなくなって、阿部は岩本のボクサーパンツを引き下ろした。解放されたそれは、自然光の下で見るとまさにグロテスクな肉の塊で、それでも堪らなく魅力的で、阿部の欲情を掻き立てた。一つ息を吐いて、彼は躊躇うことなく唇を寄せた。
軽い口付けを何度か繰り返して、先端を咥える。
「ん……ぁ…」
岩本が小さく吐息を漏らした。さっきまでの気持ちよさそうな寝息とは違う、鼻にかかった深い吐息。目覚めたわけではないようだったが、本能的な快感に反応して眉間にシワを寄せていた。
岩本は、わずかに身じろぎしただけだった。
ここで止めることはできた。けれど、阿部は自分の本能に従った。
喉の奥を開き、意を決して深く咥え込む。ぬくもりと強い硬さが舌の上にずっしりと伝わり、口内を熱く満たしていく。
(…また、おっきくなった…)
愛撫によりさらに膨張するのを感じ、阿部は体温が上がっていくのを感じた。
手を添えて根元から先端へと丁寧に舌を這わせるたび、岩本の背筋がビクッと跳ねた。
唾液と先走りとで、ぬらぬらと光る肉塊を目の当たりにして、阿部の呼吸も早くなる。愛おしさが胸に溢れる。
更なる下腹部の疼きを感じ、彼は自分の下着の中に手を滑り込ませた。熱を持ち始めた自身を慰め出す。
「ん…ふ…ぅ」
鼻にかかった甘い吐息が、口の端から漏れる。昨夜の岩本からの愛撫を思い出しながら、指で先端を撫でまわし、根元からゆっくり扱いてやると気持ちよくて、それはすぐに膨張して硬さを増した。
(はあ…やば、きもちぃ…)
先端からはジワリと蜜が滲みだす。それが潤滑油の代わりになって、指の滑りが良くなると、さらに快感が背筋を駆け上がった。
(欲しいな…ひかるの…)
欲求が膨らんでいく。口淫で果てさせてしまうのが惜しくなる。
「あ……くそ、阿部……何やって……ッ」
突然、掠れた低い声がした。
阿部はゆっくりと顔を上げる。眩しそうに片腕で目を覆う岩本と目が合った。
「…ひかる」
浅く息を吐く。下腹部はまだ疼いている。膝立ちのまま、指を自分のショートパンツのウエストにかける。そして緩慢な動きで、下着ごと引き下ろした。ガチガチに勃ち上がった陰茎が露わになる。
「阿部…」
「ひかるは…黙って、寝てろ 」
阿部は余裕のない様子で、低く呟いた。そして下着を脱ぎ捨てると、唖然としている岩本に跨った。口淫によって、完全に勃起して反り返る岩本の陰茎を後孔にあてがう。深く息を吐いて、ゆっくりと腰を落として挿入した。
「う、あ…っ、ぐ」
解されていない入り口が、いきなり太いもので押し広げられ、阿部は苦しそうに喉の奥で呻いた。それでもいつもより時間はかかったが、彼は岩本の熱を飲み込んだ。
「っ、は、ん…入っ…た」
浅く呼吸をする。
じんじんと鈍い痛みがあったが、それを補って余りある高揚感があった。阿部はゆっくりと動き出す。
「っん…ぁ、く…っ」
摩擦が生み出す熱気と圧迫感に、阿部は眉をひそめながらも深く呼吸を吐き出した。
体内の熱がぐちゃぐちゃに掻き乱され、鈍い痛みが次第に甘い痺れへと変わっていく。
岩本はまだ困惑して固まったまま、下から阿部を見上げていた。
「お前…っ、本気かよ」
掠れた声で漏らす。返事の代わりに阿部は更に深く腰を沈めた。
「あ…ッ、ひかるの、すご…ぃ、熱ぃ…っ」
「く…っ、力抜けよ…狭くて壊れそうだろ……」
呆れと困惑の混じった岩本の声。けれど、阿部の後孔を内側から押し広げる肉塊は、激しい脈打ちとともに明確な主張を増していた。拒絶していないのは、言葉以上に身体が証明している。
阿部は岩本の胸に両手を預け、しなるように背を反らせた。光を浴びて汗ばむ肌が美しく揺れる。
一度引き抜き、再びゆっくりと沈み込む。
岩本は、阿部がもどかしげな顔をしていることに気がついた。
(あ…こいつ…)
探しているな、と察する。
自分の気持ちいいところに、うまく嵌まらないのだろう。
「ん……っ! …ふ、ぁ」
浅い快感は感じているようだが、おそらく全然足りていない。
(…かわい)
最初は困惑していたものの、勢いに任せて慣れないことをして、思うようにいかず戸惑っている阿部を、岩本は冷静に見上げていた。
ふと阿部と目が合う。
「ひかる…」
ねだるような目をして、阿部は名前を呼んだ。
(しょうがねえなあ)
岩本は愛おしさを感じながら、苦笑した。彼自身もこんなに緩い刺激では物足りない。一番良いところを、分からせてやろうと思った。
「……勝手な奴だな」
岩本はぽつりと呟く。その目が、明確な欲望の熱を帯びて危険な色へと変わったのを見て、阿部は一瞬、怯んだような目をした。
「そんな顔して跨って来て…手加減なんて出来ないからな」
岩本は腕を伸ばし、阿部の細い腰を掴んだ。指が肌に食い込むほどの力で固定し、今度は下から激しく突き上げた。
「あ、ぐ…っ!?あ、ひ、かる…っ!」
唐突な衝撃を下から受けて、阿部は岩本の胸に崩れ落ちた。
容赦なく弱点を穿たれ、彼は岩本の胸に顔を埋めたまま、背中を大きく反らせた。
「……んっ、は、ぁッ! そこっ……待っ、だめ、あぁっ!」
先ほどまでの自分主導の緩やかな動きとはまるで違う。完全に目覚めた岩本の猛烈な突き上げに、阿部の理性は瞬く間に吹き飛ばされていった。
「だめじゃないだろ。ここを探してた癖に」
岩本は掠れた低い声で囁くと、腰を掴む手にさらに力を込め、下から突き上げる速度を速める。
打ち付けられるたび、パンパンと肌がぶつかる淫らな音が朝の室内に響き渡った。
「あっ、ひ、ぁっ……! 激し、すぎる……っ、んぁあ!」
「朝から俺をその気にさせたんだから、このくらいでガタガタ言うなよっ」
岩本は上半身を起こすと、しがみついてくる阿部の頭の後ろに手を回し、強引に唇を奪った。
深く、息もできないほどの濃厚な口づけ。口内を舐め回されながら下からも強く突かれ、阿部は鼻にかかった切ない喘ぎ声を漏らすことしかできない。
阿部の先端からは、すでに我慢汁が溢れて岩本の腹部を濡らしていた。
自分の手で触れる余裕などどこにもなく、ただ岩本に与えられる激しい快感の波に揺さぶられる。
「ひかる……っ、ひかるっ……! あたっ、ってる……深く、奥まで……っ!」
「あぁ……阿部の中、締め付けやばい……っ、くそ、気持ち良すぎる」
岩本の額から一筋の汗が落ち、阿部の鎖骨を濡らした。
互いの体温と汗、そして混ざり合う蜜の匂いが充満する。カーテンの隙間から差し込む朝日が、二人の交わる体を露わに照らし出していた。
「あ……っ、い、く……ひかる、俺、もう……っ!」
「待て、一緒に……っ」
岩本が腰の動きを極限まで速め、最奥を深々と突いた。
その瞬間、阿部は甲高い声を上げて背を硬直させ、岩本の腹の上に勢いよく白濁を撒き散らす。
追うように、岩本も深く身体を押し付け、阿部の熱いナカに自身の欲を激しく吐き出した。
「はぁ…っ、ん、ぁ…」
脱力した阿部が、ぐったりと岩本の胸に身を預ける。二人の荒い呼吸だけが、しばらく静かな寝室に響いた。
岩本はそっと阿部の背中を抱く。汗で張り付いた髪を優しく撫でた。
「ったく、とんでもないモーニングコールだったな…」
「…目ぇ、覚めただろ」
阿部が疲れたような、満足げな顔で言う。
「朝から暴走しすぎ」
岩本は呆れたように苦笑し、阿部の腰を抱いたまま、ゆっくり身体を横たえた。
結合が解けると、阿部の口から「んっ……」と甘い吐息が漏れる。溢れ出た互いの熱が、二人の太腿をぬるりと濡らした。
「何?昨日、足りなかった?」
「昨日は昨日、今朝は今朝」
岩本の問いに阿部は答える。
「…いつからそんな、欲しがりになったんだか」
岩本は、上気した阿部の頬をそっと撫でた。
「ひかるが、そうさせんだよ」
阿部はその手に頬を擦り寄せる。岩本の乱れた呼吸で上下する胸板を見て、胸の奥がじわりと熱くなるのを感じた。
「…痛い?」
問われて阿部は首を横に振る。
ただ、下半身の倦怠感は酷い。
「しばらく…休憩…」
立ち上がれない気がして、阿部は言った。
「いきなり無茶な挿れ方するから。…馬鹿だな」
呆れたように言いながら、岩本の口調は甘く優しい。
「ひかる」
「ん?」
「…おはよ」
首元で囁かれた言葉に、岩本は一瞬驚いたように目を見開き、それから愛おしそうに阿部の背中を力強く抱きしめ直した。
「あぁ、おはよう」
汗ばんだ額に口付ける。
二人は、心地よい疲労感の中で静かに目を閉じた。
朝の眩しい光に包まれながら、互いの体温を確かめ合うように深く息を重ねていた。
コメント
3件
いやーーーーーえぐすぎる… ほんと💛💚さいっこう……🤦🏻♀️🤦🏻♀️🤦🏻♀️
#4話読みました〜!😳💕 ってか朝から破壊力えぐすぎる!!笑 昨日の余韻で寝てる岩本さんに手を出しちゃう阿部さん…「ここを探してた癖に」からの主導権チェンジ、最高にドキドキした…🥺 最後の「おはよ」で全部持っていかれた。甘くて尊いモーニングコールでした🌞✨ 次話も楽しみにしてます!