「私は、この力を以てして、世界を正す」 それはかつて見た夢。しかし今は……。 - 第1話・2年前の出来事(1) - ンとした感覚が広がる中、ふと、ある言葉が私の脳裏によみがえった。 (…もし、人が神の御許へ行けるのなら……) 今、私がいる場所が、神の国(ヴァルハラ)なのだとしたら… 私は、そこに行ってみたい。 そんな思いが私の中で膨れ上がり、そして消えた頃のことでした。― 【序章】 ここは神の時代なのか?それとも人が創る時代なのか? はたまた、誰かが作り出した幻想の世界だったのか。今となっては知る由もありません。 ただ、一つだけ確かなことがあるとすれば、この物語は、人の魂に関わる物語だということです。 その物語の名前は”dolls magic race” when i’ll tell you,and mein them.『とある人形師のお話』 - 『とある人物の紹介状』*1 - ンは、その少女に出会ったことをきっかけに大きく変わってしまった自分の運命を大きく変えることになる。 (前編) - ンッ♪(チャラい風の音) ある日のことだったわ。あたしはいつもの場所で人形劇の練習をしていたのだけど…急に空模様が悪くなってきて雨が降り始めたから、雨宿りするために近くの廃屋に向かったらね、その中に一人の女の子がいたの。その子はあたしの姿に気づいたようで声をかけてきたの。最初は無視していたけど、その子も帰るところがないようだったし仕方がないと思って入れてあげた。 それからしばらくしてわかったことだけれども、彼女はどうやら記憶喪失だったようね。自分の名前がわからないなんてかわいそうな子だと思っていたけど、その反面、なんだかとっても不思議な雰囲気があったのよね。まるでこの世のものとは思えないような神秘的なオーラというか、存在感があってさ、それにどこか悲しい感じがするような感じの子だったから気になって聞いてみたところ、彼女自身が覚えていないことをいいことにあたしにいろいろと話してくれたのよ。 まず彼女の名前はリリィ・ヴァレンタインって言ってね、彼女が言うには自分は人間ではなくて魔女だということらしいわね。でもあたしはそれが嘘だとすぐに気づいてしまったわけよ。なぜなら普通の人間は魔法の力を持っていないはずだからね。だからそのことを彼女に伝えたんだけど、そうしたら彼女も納得したみたい。
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!