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無事コンビニでポテチ(うすしお、コンソメ、のりしお)と○ツ矢サイダーを購入(代金はレジに突っ込んどいた)し、家への帰路に着いていた。
心なしか足が軽かったのは何故だろうか。
家まであと1つ曲がる、ということろまで来たとき、目の前に人影が見えた。 まもなくその人影の正体が明らかになり、思わず後ずさってしまった
「な…なんで…ここにいるの…?」
目の前の人物は、中学校のときまで同じ学校だった、ナオという人物だ。
高めのポニーテール、綺麗に巻かれた触覚に不動の前髪。彼女にはいい思い出がない。
「なんでって、ひどくなーい?w」
「わぁ!めっちゃポテチあるじゃん!誰かとパーティーでもするの!?私も一緒にいい?」
思わぬ人物の登場に、完全に戸惑っていた。
中学校で一軍的な立ち位置だった彼女に逆らうと、何があるか分からない。それがクラス内での暗黙の了解だった。
それを知らぬまま連れションを断ってしまったことがある。その後何人かの友達を失ったのだ。
できるなら、今すぐ逃げ出したい。でもそんなことしたら…。ここで彼女の質問に答えてもいい結末にはならないだろう。
斜め下に視線を動かしながら突っ立っていると、突然ヨワイに手を引かれた。
「逃げる、という弱い選択肢だって、たまにはいいと思いますよ」
「わざと弱い選択ができる強い心を、持てるといいですね」
そう言い、家へ走り出した。後ろにはツヨイがいる。
「なんでここに人がいるんだ!?」
「さぁ?」
一度も振り返らなかったので追ってきていたのかどうかは分からないが、何事もなく家にゴールインすることが出来た。
息を整え、上がりきった心拍数が収まっていくのを感じつつ、リビングに向かう。 クーラーをつけてソファーに座る。ビニール袋を机に置くと、ツヨイがポテチを袋から出しながら言った。
「これ、全部ボクらが食べたいって言った味じゃん!」
「貴方はそれで良かったのでしょうか?」
正直、食べられるなら何でも良かったので希望されたやつだけ買っただけだ。特に深い意味はなかったのだけど…。
「自我がないなー!」
「そんな調子じゃ、皆でゲーム!なんて言ってもなんでもいいよー、の一言だろうな」
図星すぎて言葉が出ない。
「お前さー、我儘言っていいんだぞ?」
「そうですよ。言ってもらった方がこちらとしても助かりますし。」
「そんな強がんなって!」
なんだかツヨイにバカにされたような気がして、少しイライラした。
「たまには弱いとこを見せた方が、貴方らしくていいと思います。」
「相手に甘えられる弱い心が持てるようになれるといいな!」
「なぁ、ヨワイ。なんでこの世界に人が居たんだろう?」
彼女がお花を詰んでいる間に、疑問をぶつけた。
「分かりません。ですが…」
「ツヨイが彼女のことを空っぽだと言い、それが何かしらの影響を与えたのではないでしょうか?」
「ナオ、とかいう奴は恐怖対象なわけで、仮に誰もいなくて寂しい〜!って思ったから現れたのだとしてもおかしいよな。」
「そうですね。ですが、この世界が彼女の心や感情とリンクしていることは間違いないので、何か変化があったのでしょう。」
「空っぽからの変化、か」
「それはいいことだな!」
「そうだと信じたいですね。」