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その後あったことは、よく覚えていない。
ずっと上の空で、家にどうやって帰って来れたのかさえ分からない。
夕食だったり、お風呂だったり、勉強だったり。
やるべきことすらできなくて、情けない。
ただ私がしたことといえば、布団にもぐって枕を濡らすことだけ。
たった一人の家族であるお母さんにも心配させて、本当にダメダメだ。
次の日の朝、妙に目がさえていて、昨日できていなかった勉強をし、シャワーを浴びた。
本当は学校に行かずに閉じ困っていたかったけど、これ以上お母さんに迷惑をかけるわけにはいかない。
震える手でドアノブを掴み、扉を開けた。
今日、大丈夫かな。
今日は昨日よりも、酷くなっているかもしれない。
そのとき、私はどうすればいいんだろう。
なんて不安で頭をいっぱいにしながら、とぼとぼと通学路を歩く。
ため息がこぼれ、ふと、前にいた笑顔で走り回っている女の子が視界に入る。
黒色の髪に、藍色の瞳をした可愛い女の子。
楽しそうに、友達と話している女の子は、まぶしいくらい笑顔で、見ていると、うらやましくなってくる。
微笑ましいはずの光景すらそう見える自分が、嫌になる。
「‥‥暗いことばかり、考えちゃだめだよね」
私は自己嫌悪に浸りながらも、足早に学校に行こうと歩きだした時、女の子は前を見ずに走り、道路に飛び出していた。
すぐそこまでトラックが迫っているが、女の子はへなへなと腰を抜かし、そのお友達は放心状態。
周りの現状を見て黙っていることができず、私は女の子へ駆け寄り、女の子をかばった。
次の瞬間、私の意識は薄れていった。
私が最後に見た光景は、さっきまでの明るい笑顔の見る影もないほどの、女の子の泣き顔だった。
その女の子の叫ぶ声も、聞こえなくなっていく。
私、死ぬのかな。
でも、誰かの役に立って死ねぬのなら、それもいいかもしれない‥‥