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――コンコン
「ん…」
ノックの音を聞き、狐の面をつける。
「はい」
「エメリヒ、今いいかしら?」」
「あぁ、オールサンデー。どうしました?」
入ってきたのはロビンだった。
「アポもなくごめんなさい。急遽必要になった資料があって……あなた、確かそういうものも作れるって聞いたわ」
俺は手元の資料を見る。確かにそれくらいなら俺でも出来るだろう。
「わかりました。いいですよ、俺の方ひと段落した方なので」
俺はそう言って立ち上がる。
「ありがとう。助かるわ」
彼女はほっとした表情を浮かべて礼を言う。ロビンは過去のことも踏まえて、かなり頑張っていると思うからたとえ仕事だとしても頼ってもらえるのは嬉しい。
資料を作るべく、また机に向き直ったとき、ふとふわりと知らない香りが鼻腔をくすぐる。香水だろうか?
「ミス・オールサンデー、香水変えました?」
俺がそう聞くと、彼女は少し驚いた顔をする。
「よくわかったわね……。そうなの、最近気に入って使ってるのよ」
やっぱりそうなのか。花のような香りがとても彼女に似合っている。
でも流石にこれ以上何かを言うとセクハラとか言われそうで怖いので黙っていることにした。