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文化祭当日、校内は笑い声と熱気で溢れていた。レンは写真部の展示ブースで来場者に説明しながら、時折コウの姿を探した。コウはバスケ部の試合を終え、汗だくでレンのブースに駆けつけた。 「レン! 試合勝ったぜ!」コウは息を切らしながら笑った。
「マジ? さすが!」レンはコウの笑顔に心が温まり、でも昨日のモヤモヤがまだ残っていた。
夕方、校庭で花火が上がる時間。二人は屋上に上がり、並んで夜空を見上げた。花火の光が二人の顔を照らし、静かな時間が流れた。
「レン、昨日の写真…俺、めっちゃ好きだ」コウがぽつりと口を開いた。「なんか、あの写真見て、俺…お前のことちゃんと見てるって気づいた」
レンは驚いてコウを見た。「…どういう意味だよ?」
コウは深呼吸し、目を逸らさずに言った。「レン、俺、お前のこと…好きだ。友達とかじゃなくて、もっと…大事なやつとして」
レンの心臓が止まりそうになった。顔が熱くなり、言葉が詰まった。「コウ…俺も、ずっと…お前が好きだった」
二人は同時に笑い、照れながらも互いの手を握った。花火の音が響く中、二人の距離はようやくゼロになった。