ボツになる予定の短編
どろどろめ
青黄or黄青
せ×れ表現?あり
青「あの、ずっと、ほんとに好きなんだ、」
黄「そう、ですか…、」
黄side
青「本当にいいんだね?」
黄「良いってったら良いんです、何回も言わせないでください恥ずかしいから…」
青「そ?じゃあ遠慮なく、♡」
僕達はセフレになった。
ずっと、先生と生徒みたいな関係だった。
そして、あろうことか僕は先生に───
親友に、恋をした。
そして、ある時
いつも通り致すつもりで集まって、お互い昂って、達して
いつもの工程を踏んだ後、何となく聞いてしまった
黄「青先生、僕のこと好きとかないですよね?」
青「はぁ?ある訳ないやん、僕と黄くんは友達でそれ以上でもそれ以下でもないんやから」
黄「はは、そうですよね〜、w…」
言われてしまった。僕だけだった。
ちょっと一線を超えて性欲を満たすためだけの関係で、セフレと言っていいのかすら分からなくなった。
お互いに1人では満たせない欲を埋める『道具』に過ぎなかった。
恋なんて浮ついた気持ちを覚えてしまったのは僕だけで、そのままいつも通り家に帰った。
いつの間にか朝になっていて、ちゃんとベッドにいた。
自分の家の、しばらく使うこともなかったベッド。
普段は寝室と作業部屋に入れないようにしているはずのみるくんが作業部屋で寝ていて、家中の扉が開け放たれていて不思議に思った僕はスマホを開いてみた。
何故か電源が切ってあって、信じられない量の着信。
そして、時間は_
10月20日日曜日18時50分
20日?僕が青ちゃんと致したのは18日だったはずだ。
そして、19日には会議があったはず。事務所で、公式放送の内容を決める会議。
慌ててパソコンを開き、discordへの着信も無視してフォルダを開く。
いつもまだ世に出せない曲や編集し終わった動画を入れているファイルに、全く身に覚えがないファイルがある。
開いてみると、僕が今週締切だと焦っていたグループの新曲が完成して、仮歌も撮ってMIXもした状態で保存してあった。
本当に覚えていない、原さんがしてくれたのだろうか。
でも、仮歌を歌う声は確かに僕の声だ。
少し気怠げな憂いを帯びた、まだ余韻の残る声。
そして、もう二度と出せないであろう声。
そんな声は、腹が立つほどにこの曲と合っていた。
あーあ、変なこと思い出した
青ちゃんに恋をした、なんて幻想で、僕が青ちゃんに溺れるために取り付けた偽物の感情。
きっとそう。そうであれ。そういうことにする。
青ちゃんが僕に優しくしてくれたのも、愛でるような目で全身を舐め回したのも、痛くないように、とゆっくりゆっくり、それはもう信じられないほどに丁寧に前戯をしてくれたのも、僕の良いところを的確に攻めて快楽に溺れさせたのも、全部青ちゃん自身が確実に快楽を得るための手段。
僕のためじゃない。
そう自覚してしまえば無性に、人に縋りたくなって、鼻の奥が痛くなる。
とりあえず、メンバーに連絡をとって謝らないと、ファイルの最終更新時刻を見るに昨日僕は1日家にいたはずだ。
そしてそれから僕は、できる限り青ちゃんを避け、自らの恋心に蓋をした。
もう開けられないように固く固く。
そして、心の奥底、もう手が届かないくらい深いところにしまいこんでしまったのだ。
青ちゃんに「会いたい」と、なんとも甘いおねだりをされたのはそれから3ヶ月後のことだった。
青「ねぇ、黄くん」
青「…僕、ねむたいなぁ、」
「僕眠たいな」
まだ僕たちが頻繁に、ほぼ毎晩致していた頃。
それは「致さないか」そんなお誘いの言葉になった。
そして僕も、そんな彼に定型文で返す。
黄「一緒に寝たい」
いつも通りの工程を踏み、致す。
…はずだった。
僕の僕は全く、あの頃が嘘なんじゃないかと思うくらいに反応しなかった。
そして、もう長い間触ろうとも思わなかった後ろ側は、緩むのこそ早かったものの異物感しか感じられず、ひたすら嗚咽だけを押さえ込んでいた。
青「…ごめん、嫌だよね。」
青「寝て、いいよ。」
それは、いつも彼がお互い達したあと、僕のナカに残る彼の残骸を処理するため先に寝させようとしてくる文句だった。
黄「ありがとうございます、…」
青「あの、ずっと、ほんとに好きなんだ、」
黄「そう、ですか…、」
あんなに温かかった親友への恋心は、蓋をしてしまいこんでいる間にすっかり冷めていた。
青side
親友に恋をした。
弟みたいに思っていた彼に、いつの間にか恋心を抱いていた。
元々彼とは、セフレのような関係だった。
1度一線を超えてしまうと、彼との相性は最高だった。
ハジメテなはずの彼も、後ろで心地よくなり、達してくれた。
僕も、今まで感じたことないくらい気持ちよかった。
ただお互いの欲を満たすだけの関係だったから、彼からの問に答えてしまった。
黄「青先生、僕のこと好きとかないですよね?」
青「はぁ?ある訳ないやん、僕と黄くんは友達でそれ以上でもそれ以外でもないんやから」
その次の日、彼は無断で会議を欠席した。
さらに、翌日の夕方、公式放送の直前までスマホもパソコンも電源を落としてあって全く連絡がつかなかった。
そして、彼は僕を避けるようになった。
あからさますぎる、バレてるよ。
2人の放送もめっきり無くなり、2人で会うことも、1対1で話すことすら無くなった。
そして、ようやく気がついた。
僕は、彼のことが好きだった。
彼に、恋をしていた。
そして、それは恐らく、彼もそう。
一か八か、誘ってみた。
あの頃のように、定型文に沿って。
眠い、と言えば一緒に寝たい、と。
いつも通りに応じてくれる彼。
そして、閨に入り、前戯を始めるが彼の後ろは、解れはしたものの全くもって性感帯とは言えなくなっていた。
ナカで指を震わす度嗚咽を漏らす彼。
あぁ、僕はこんなに好きな彼を自ら押し退けてしまったんだ。
あの時、僕も好きと言えばどうなっていたか。
もう寝ていいよ、と言うと、申し訳なさげに身体から力を抜く彼。
服装はあの日と同じなのに、ベッドは変わらず整ったままで、お互いに勃起しているわけでもない。
シーツが精液に塗れる訳でもないのに眠りに落ちようとする彼を見て、声帯が勝手に揺れる。
青「あの、ずっと、ほんとに好きなんだ、」
黄「そう、ですか…、」
あぁやっぱり。
もう遅かった。
僕の喉から出てきたのは、信じられないくらい掠れたなんとも頼りない声。
両思いだったあの頃には、もう戻れないんだ。
彼の声に含まれる迷いが、それを顕著に物語っていた。
No.side
青「あの、ずっと、ほんとに好きなんだ、」
黄「そう、ですか…、」
青「ごめん」
黄「…僕も、好きでしたよ」
コメント
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語彙力を感じました 好きです
すげえドロドロしてる なんか新しい感じのストーリーだ