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Side Kty
まぜちから遅れると連絡があって約30分。
もう入口近くまで来ているらしく、僕たちがいる個室まですぐだとの報せがきた。
やっとまぜちに会えるな〜なんて大人しく待っていると、 なんだかすごくいい匂いがしてきた。 その時飲んでいたお酒や料理の匂いじゃない。香水やフレグランスのような匂いともまた違う、甘くてふわふわした…とても、とてもいい匂い…
その匂いはどんどん強くなっていき、僕の脳をクラクラさせる。鼓動がとても早く、顔が熱くなってきた。
それと同時に本能で感じた。
嘘だ… これって…?
ヒートの感覚にすごく似てる…
前回のヒートから間隔は空いてないから次来るのはまだ数ヶ月後のはずなのに、なんで…どうしてこのタイミングで…?この匂いのせいなのか…?そんないきなり…?
考えれば考えるほど身体も同時に苦しくなってくるし、だんだん余裕もなくなってきた。
「っ… はぁ…はぁ…」
「けちゃ…?…大丈夫?酔っちゃった?顔赤いし、息、辛そう….」
隣にいたちぐが僕を見て心配そうに声をかけてきた。
もし、本当にヒートだったらやばい。
もちろん僕もやばいけど、周りにいるちぐたちにも迷惑がかかる。ヒート時のΩのフェロモンは、αほどでは無いがβにも伝わるし発情を誘発してしまうかもしれない。
「え、けちち?大丈夫?お水貰う…?って…まってこれって…」
「…なんかけちゃからいい匂いがする…もしかしてけちゃ…お前…」
僕の様子に気づいたあっきぃたちも心配して声をかけてくれた。ぷりちゃんのいう匂いはきっとフェロモンだ… あぁ…遅かった…
これは”ヒートだったら”じゃない。
確実に”ヒート”だ。
あぁ…そうわかった瞬間、身体の奥が疼いてたまらなくなってきた…お腹がさみしい…だれかたすけて…なにも考えられないよ…