貴方を守るために、

黄赤メイン その他ペアあり通報×

新連載 5話完結ノベル

魔法パロです、注意長いです

気づいたら4000文字超えてた

この世界は魔法が全てだ。

ご飯を作ることも、掃除をするのも、みんな魔法を使う。

人には手や足があるっていうのに、みんな魔法を使う。

俺は魔法が好きでは無い。

小さい時は自分でも魔法を使えて嬉しかった。

でも今じゃ、魔法を使うにはもっと高度なものでないとすぐに馬鹿にされてしまう。

それに魔法ってエネルギーの消費が激しくて、体力の弱い俺にとって安易に使えない。

だから、魔法なんて嫌いだ。

赤）ななにぃ、俺魔法なんて学ばなくていいよ…

紫）義務だから仕方ないよ、でも寮生活ってさ楽しくない？！

赤）全然、またお前の魔法弱いって馬鹿にされるし

紫）その時はお兄ちゃんに言うんだよ、すぐ助けに行くから

赤）ななにぃはお仕事で忙しいでしょ？今日大事な会議あるって

紫）あ、そうだった！！やばいいま何時？！

嫌でもりいぬくんを学校まで送りたい

赤）俺1人で行けるし！いい！来ないで！！

紫）うぅ、お兄ちゃん心配だよぉ…

赤）もう俺16歳！大丈夫だからっ、！

親は小さい時に亡くなってしまった。

魔物に食べられちゃったんだって

ママとパパは国で強い魔法使いだった。

色んな危険な仕事を任されていて、あまり家にいない時間が多かったけど、俺とななにぃにいっぱい愛情を注いでくれていた。

そんな2人が大好きで、尊敬していた。

たくさん魔法を教えて貰ってすごく楽しかった。

けど魔法が凄いから、みんなに頼られる。

命を落としてしまうかとしれない任務を簡単に任せられる。

さすがのママとパパも駄目だった。

その日からななにぃは魔法学校を辞めて、ずっと俺のお世話をしてくれている。

ななにぃはママとパパと同じくらい魔法が凄かったのに、いまは役所で働いている。

偉い人たちはななにぃの力を欲しがって任務に出て欲しいと何度もお願いしている。

その度に戦闘には適していないのでと断っているななにぃ。

本当は物置に閉まっているその杖で魔法を扱いと思っているはずなのに、ななにぃは今日も魔法を使わずに仕事をしている。

まぁ、元々の能力がすごいから魔法を使わなくたってななにぃは凄い。

だから俺も魔法なんて使いたくないのに、ななにぃは思い出作りに！と勝手に魔法学校の入学をさせた。

でも危険な仕事には出させないと、校長に伝えていた。

もしも出されそうになったら学校に行くと。

結局ななにぃと一緒に魔法学校へ行くことになった。

周りは箒を使っている中、ななにぃは同僚から借りたという馬車に乗って向かっていた。

赤）ねぇ、恥ずいこれ…

紫）歩くのは疲れるから、いいでしょこれー！

どっかの偉い人だって勘違いされちゃうよ

まぁ、ママとパパは凄い人だけどさ

俺たちはその事は隠している。

着きました。と言われ馬車を降りると

たくさんの入学生らしき人と親がたくさんいた。

紫）わ〜、今年は人がたくさんいるね

赤）うぅ、帰りたい…お家…

明日から寮生活、ななにぃと離れるなんて…

それに近所にいた野良猫にも…

紫）お休みの日にこっちに帰って来れるらしいから、それに電話するから！ね？

赤）…ぅ、わかった。ななにぃ、

16歳になってもこんなことをしてしまうなんて恥ずかしいけれど、いつまでも甘えていたい。

寂しくていまにも泣き出してしまいそうなのを抑えるために、ななにぃに思いっきり抱きついた。

紫）ふふっ、頑張ってねりいぬくん

クラス表に記載されていた、クラスと番号、そして教室の場所を覚えて学園の中へと入った。

赤）…ここどこ、泣

嫌な予感はしていたけど、見事に迷子。

入学式に遅れるなんて、初日から目立つ行動は避けたいのに

でもここで魔法を使ったら疲れて倒れちゃいそう、

それも目立ってしまう可能性が、

1人葛藤していると、後ろから突然肩を叩かれた。

恐る恐る後ろを振り返ると、綺麗な顔をした青髪の男の子が立っていた。

俺の反応にびっくりしたのかおどおどしながら尋ねてきた。

青）あのっ、大丈夫…ですか、？

赤）ぇっと、びっくりしたので…

青）ごめんなさいっ、！驚かせちゃって

困っているみたいだったので、

赤）その、迷子になっちゃって、この1－B教室って

青）僕もそこに行くところだったので、良かったら一緒に行きませんか…？

青）りいぬくんも強制的に…？

赤）そうなの、お兄ちゃんが思い出作りにーって、笑

青）あははっ、お兄さんりいぬくんのこと大好きみたいだね

青）僕もお兄ちゃんがいるんだけどね、もっと強くなれ！って言われて勝手に入学手続きされてた…

教室に向かっている最中、俺たちはすぐに仲良くなった。

お互いお兄ちゃんがいて、強制的に入学されたのも同じで、好きなものも同じで、近所に野良猫がいて、など共通点があり、すぐに打ち解けた。

名前はころんくん。

お兄さんの名前はじぇるさんだって

昔学生時代のななにぃがその名前を出していたような気がしたけど、曖昧だったためそのことは言わなかった。

青）あ、そうだりいぬくん。寮生活するのは知ってる？

赤）うん知ってるよ？ななにぃが楽しそうじゃない？！って言ってた

青）2人1部屋だって、兄ちゃんが言ってて

赤）2人なんだ、

もっと大人数かと思っていたけど、2人ならまだ頑張れそう。

睡眠の邪魔されないだろうし、多分…

青）僕、りいぬくんと一緒がいいなーって、笑

赤）俺も、！

青）えへへっ、一緒になれるといいね

ころちゃんとなら穏やかな学園生活になれそう。

目立たず、楽しく、穏やかに

快適な睡眠…

教室には40人くらいだろうか、もう人数が揃っているようだった。

後ろの空いている席に2人で座り、先生が来るまで他愛も無い話をしていた。

その時、周りの声が耳に入ってきた。

）うわ、学年1位様がいる

）今年のテストクラス1位は絶対無理だな、笑

）この前ニュースに出てなかった？

ほら森にいた魔物を倒したって、

そんなニュースやっていたような、なかったような

でも途中でななにぃが消していたかもしれない。

ママとパパを思い出さないようにって、

俺にああなって欲しくなくて、危険な目に合わせたくなくて

けど、魔法学校には入学させるって…俺が野良猫以外の友達がいないから？

前の席に座っている金髪の男の子。

確か、るぅとってニュースであったような

）あいつとは関わりたくねー、知らない内に魔法かけられてそう、笑

）こわ、お前辞めろよ笑

青）りいぬくん、りいぬくん

赤）んぁ、？なに？

青）もぉ、僕の話聞いてた？

あっちの会話ばっかり聞いていて、全然ころちゃんの話聞いてなかった。

頬をぷくっーと膨らまして怒っている。

ななにぃに少し似ていてちょっとかわいいかも

赤）ご、ごめん聞いてなかった…

青）寮の部屋決めは、その人の魔力量で決めるんだって

適当にくじ引きとか自由とかかと思っていたのに、ここでも魔法を使うだなんて…

赤）へぇ…そうなんだ、

青）僕魔法全然だめで…りいぬくんは？

赤）俺も全然だめだめ、笑

青）そう、なんだ…でも安心したかも

青）魔力量が一緒くらいな人と部屋同じにするんだって！

ころちゃんは一体どこからその情報を得たんだ、

でも俺も安心したかも、

それならああいう凄い人と関わらないで済む

赤）ころちゃんと一緒になるかもね〜！

俺早起き苦手だなら起こしてね

青）僕は得意！僕達相性ばっちりかもね

楽しみだなぁ〜

数分後、先生が教室に入ってきた。

いや、現れたと言っほうが正しいか。

そんなになんでもかんでも魔法を使って何がいいのか。

突然教卓に現れた先生は早速自己紹介をした。

そして次に、1人1人名前を呼んで言った。

）もぶさん、

）はいっ、！

呼ばれた生徒は先生の前に立ち、額に杖を当てられるとその人の魔法力がランク化されていた。

Sが最高ランクらしい。

Bが平均値らしい、多くの生徒はBだった。

そしてそれは紙に写し出され、生徒は紙を手に持ち自席へと戻った

）次、ころんさん

青）あ、はい！

青）僕Bだった、

平均値、俺がBだったとしてもころちゃんと組めるかどうか怪しいな。

）りいぬさん

赤）はい、！

俺もBなはず、だって魔法なんて全然駄目でよく馬鹿にされていた。

ママとパパの子でもその血は受け継がなかったらしい。

）…Sです。

赤）へ、？

青）りいぬくん、S…？

赤）な、なんで俺今まで駄目だったのにｯ、？！

）書類に記載されていた魔法力と大幅に違いますね…この数日間なにかしましたか？

赤）何もしてないです、

入学式前、自分で測った時はCと表示されていたからそう書いたはずなのに

おかしい、俺なんかがSなんて

）入学式前の機械の調子が悪かったのでしょう。

とりあえず、貴方のランクはSです。

Sと聞き、周りの反応は驚いていた。

全然嬉しくない。

目立ちたくないのに、先生が大きな声でSと言うから

身を小さくしながら自席へと戻った。

青）Sって…すごいねりいぬくん、

赤）全然、嬉しくない…ころちゃんと一緒がよかった

青）それは僕もだよ、でも嬉しくないだなんて

もっと胸張りなよりいぬくん

青）魔法凄いの羨ましいよ！

魔法が使えたっていいことなんてない。

偉い人たちに扱き使われて死んだって関係ない。

そいつらはまた新しい出来るやつを捕まえてママやパパ達をすぐに忘れる。

許せない、だから強くたって不便だ。

黄）りいぬ…くん、ね

……To be continued