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「……口づけが、ほしいですか?」


彼女の耳元へ低く声をひそめて誘いかける。


「……あ…ぅん…」


喘ぐような声を上げる唇に、ちゅっ…と音を立てて吸い付いて、


「ちゃんと言ってみなさい」


指でクッと顎の先を持ち上げた。


「して……キスして、ほしい……」


「……よく、言えましたね」


啄むようなキスをくり返して、


「……舌を、出して」


伸ばされた舌の先を、唇と舌で挟み込んでねぶる。


「私の舌を誘ってみて……」


「……誘って…?」


「そう…こんな風に……」


舌の上をゆっくりとなぞり歯列の裏を這い、上顎を舐め上げる。


「うぅ…んっ…」


「……感じますか? ここ…」


引き出した舌先を絡めて巻き取ると、沁み出した唾液が纏わりついて触れる唇をじわりと濡らした。



「……同じように、してみなさい」


控えめに挿し入れられた彼女の舌が、ちゅぷ…っと淫猥な音を立てて舌を捕らえると、


「……んっ…」


それだけで喉が鳴り、思いがけない声が口から漏れた。



「……本気で、感じそうです……」


「……本気で、感じて…先生…」



息が上がり、ハァハァと上下する喉元が、


不意討ちで指の先でつとなぞられて、


「……そんなところを触られると、感じますね…」


体がぞくりと震える。私を翻弄する彼女の指を手に取り、応酬するつもりでわざと見せつけるようにして、伸ばした舌で根元からざらりと舐め上げた。


瞬間、彼女が腕の中でびくんと身悶えて声を上げ、


「あっ…ぅん……し、て…」


絶頂が近いことが知れると、


「……何をです? 私にわかるように言えなければ、してはあげませんよ?」


汗ばむ肌をさらに追い上げて、もっと快感を味合わせたくなる。


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