テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
「なあ美咲……やっぱ無理だろ。俺1人で鬼ヶ島とか」
夕方のファミレス。2人でポテトをつつきながら、桃太楼はスマホをテーブルに置いた。画面には掲示板のスレッド作成画面。
「いいじゃん、募集すれば。『お供急募』って」
「オフ会感覚かよ……」
「ほら、桃太郎といえば犬・猿・キジじゃん。 今ならSNSでタグつければ一発で見つかるって」
彼女の悪ノリに押され、桃太楼は震える指でタイトルを打ち込んだ。
【急募】鬼ヶ島行きたい人いない? お供は3匹まで【至急】
数分でレスがついた。
釣りスレ乙
ガチなら装備うpしろ
犬飼ってるけど行こうか?
「おい……マジで犬来るぞ」
「最高じゃん! あとは猿とキジでフルコンプだね!」
こうして彼は、ネットの力で伝説のお供を召集することになる。