どうも皆様、サカナです
国際組織で色々書きたくなっちゃったので作りました
主人公は国連さんです
まあタイトルが「国連さんは〇〇したい」ですし、当然ですね
地雷がない方向きです
受けも攻めもごちゃごちゃですけど、えっちは多分ありません
とりまお父様って言う国連さんが見たかったので書きます
あくまで二次創作ですので、この世のもの全てと関係ありません
あ、そういえばこれで300作品みたいです
雑談とかを削ると250も投稿してませんが…皆様、いつもありがとうございます
ある日の仕事中、急に欧州連合ことEUが立ち上がった。
EU「あ、パパ!ママ!」
どうやら、彼の親であるドイツとフランスを見つけたからのようだ。
頭の輪に吊られた星を揺らして、子供のように駆けていく。
UN「…パパとママ、ですか」
ニコニコと弾けるような笑みを浮かべ、EUは仕事中だというのに2人に甘えている。
ドイツとフランスもそれに応えて、EUに笑顔を向けて頭を撫でていた。
UN「少し、羨ましいですね… 」
国連には親と言うべき国がいても、自身の立場から贔屓はできない。
どこかに傾いてしまっては、平等も平和も掲げられないのだ。
世界の平和のため、発展のため、国連は自己を限りなく抑えている。
わがままなんて言ってしまったら、世界中を困らせることになると思っているからだ。
中身はまだ幼い青年であり、誰かに甘えることは滅多にない。
だから、同じ国際組織なのに甘えることを知っているEUを羨ましく思う。
UN「たまには、私もいいですよね…」
カタカタとパソコンを打ちながら、自分のしたいことをしようと覚悟を決める国連だった。
数日後、常任理事国による会議が行われた。
内容はいつも通り、意見もいつも通り、賛否もいつも通り。
全く進まない状況に、怒りを通り越して呆れすら出てくる。
主義主張が正反対の国々を集めているから、拒否権ばかりが発動されて、足並みが揃わない。
無駄とも思える時間が過ぎ、イギリスの声掛けで会議は終了した。
帰りの支度をする常任理事国たちに向け、国連は意を決して声を上げる。
UN「…あ、あの、皆さん。少し、お時間をいただけませんか?」
アメリカ「?珍しいな、どうした?」
中国「まだ意見があったアル?会議延長ネ?」
ロシア「えー…俺帰りたい…」
UN「そ、そうではなくて、私の個人的な話…なんです。ダメでしょうか…」
ほとんど初めてと言ってもいいほど、国連は国々と雑談というものをしたことがない。
同じ国際組織ならいざ知らず、G7とも常任理事国とも会話を交わすことは少なく、自分から持ちかけるなんて以ての外だった。
アメリカ「本当にレアじゃん!俺はいいぜ?話してみろよ」
イギリス「確かに、国連が個人的な話を持ちかけるのは初めてのことですね。私も興味があります」
中国「ちょっと面白そうアル。聞いてあげるヨ」
ロシア「中国が残るなら、俺も」
フランス「ジュも聞いてあげる〜!EUはいっぱい話してくれるけど、国連からって珍しいもんね!」
意外にも全員が賛同してくれた為、国連は安堵した。
と同時に、こんなことで意見を一致させるなという思いも湧く。
UN「ありがとうございます!え、と…ですね、少しお恥ずかしいことに、私も…私も、アメリカ合衆国と中華人民共和国を欧州連合のように父や母と呼んでみたくて…」
アメリカ「俺はともかく…え、こいつと?」
中国「美国か〜〜…マジでないネ。夫婦感あって不快アル」
UN「うっ…やはりダメですか…」
アメリカ「ん〜、俺はいいけどね。中国とってとこが嫌」
中国「美国に賛同するのは不愉快だけど、同じく。国連がそう呼びたいなら構わないけど、美国とだけは嫌アル」
こんなところでも仲の悪さが現れている。
だが、国連のお願い自体は許されたようだ。
イギリス「なぜその2人なのですか?私やフランスもあなたを作り上げたことに変わりありませんが」
UN「…連合王国はアメリカ合衆国やカナダの父親ですし、フランス共和国は欧州連合の母親じゃないですか。友人の母親を自分も母と呼ぶのは…ちょっと」
イギリス「…なるほど」
フランス「ジュは別に気にしないけどなぁ。EUと兄弟ってことで、2人とも可愛がれる自信あるよ?」
イギリス「それ、私かアメリカか中国と浮気することになりません?ドイツはどうしたんですか、あなた」
フランス「アルマーニュは旦那ってことにしといて、もう片方は愛人にすればいいっしょ」
イギリス「尻軽ですね」
フランス「んだとコラ」
流れるように喧嘩するイギリスとフランスを止めつつ、国連はやはりダメそうだと残念な気持ちになる。
ロシア「…もうアメリカと中国が親でいいんじゃねえの。俺の親父もお前作ったけどさ、もう崩壊したし。イギリスもフランスもダメなら、2人しかいねえだろ。国連が珍しく我を出したんだからさ、大人ならそのくらい聞いてやれよ」
ぶっきらぼうに言い放つロシアの言葉に、渋っていたアメリカと中国は驚いた顔をした。
なんならあのロシアが助け舟を出すとは思っておらず、その場にいた全員びっくりだ。
アメリカ「…それもそうだな。悪かったよ、国連」
中国「まあ…仕方ないアルネ。ロシアの言う通りだし、実際に付き合ったり結婚するわけじゃないし」
UN「い、いいのですか?本当に?」
アメリカ「言ったろ?呼ばれること自体は何とも思ってねえよ。お前が呼びたいように呼びな?」
中国「この歳になって子を持つことになるとは思ってなかったけど、それもありネ」
アメリカがニカっと歯を見せて笑い、頭を撫でられる。
自分の意思を話し、受け入れてもらえた。
国連はそのことが堪らなく嬉しく、笑顔を見せる。
国連「ありがとうございます、アメリカ合衆国、中華人民共和国!」
アメリカ「違えだろ?俺、お前の父親になったじゃん」
中国「勝手に父親ポジに行くなヨ…別にどっちでもいいけどネ」
フランス「ほら国連、こいつらのことパパとママって呼んでみて!」
フランスに言われ、国連は口を開いた。
UN「お、お父様、お母様っ!」
アメリカ「おー!」
中国「よしよし、ちゃんと言えて良い子アル」
UN「〜〜!!お父様!お母様!」
ようやくできた両親に抱きつくと、しっかりと受け止めてもらえて、中国…ではなく、母に頭を撫でられる。
ロシアはともかく、この場にいるのは200年以上生きている大人ばかり。
子供らしい姿を見せた国連は愛らしく、これからたっぷり甘やかすことだろう。
イギリス「私にもついに孫ですか… 」
ロシア「おめでと、ジジイ」
イギリス「黙れクソガキ」
フランス「イギリスか…介護が大変だなぁ」
イギリス「黙れガリアが。ボケてませんよ」
フランス「え?大英帝国時代に縋るボケ老人じゃなかったんだ。老害って昔に拘るらしいよ」
イギリス「いいでしょう、久々に戦争といきますか💢」
外野は中々にピリピリしていたが、甘える国連の耳には入らない。
この呼び方もプライベートで、更には常任理事国しかいない場ではないといけないが、呼べるようになった事実だけで満足だった。
コメント
9件
国連ちゅわんかわいいいい♡というか最後の会話wwwイギリスは孫ですか、イギ爺ですねぇ、フランスさん介護頼みましたよ、国連ちゃんの笑顔ゼッテェ可愛いやん、TERROR国連ちゃんのやつ少ないからな、まじあざす!
国連かわいッめっちゃかわいッ お母様呼びされる中国が私の中で一気に人妻感が増しましたありがとうございます🙇 誰かに煽られたら(特にフランス)すぐ戦争仕掛けるイギリス好きすぎます。あとロシア珍しくまともな事言ってるのたまに鋭いこと言う叔父さん感あってたまらん。
国連さん可愛い……!! 国連さんって普段甘えないイメージがあるので読んでるこっちも愛おしく感じます。 300投稿おめでとうございます!投稿頻度高いうえに神作品ばかりで……尊敬しかありません……