本日は、グループ全員での撮影の日
先に、全員の写真を撮り終えて…次は個人撮影に移行した
「暇だよね…」
「ねぇ阿部ちゃん、クイズ出してよ」
9人もメンバーが居ると、自分の順番が回って来るまで結構長い…
皆んな待ち時間には慣れていて
クイズ大会を始めたり、本や台本を読んで過ごしたり…
思い思いのやり方で、空いた時間を楽しんでいる
「照、ちょっと良い?」
深澤に声を掛けられ、手招きをされて
岩本は素直に着いて行く…
「どうした?」
何やら、思い詰めている様子が気になって声を掛けると
周囲に人が居ないのを確認して、向かい合う様に岩本の前に立つ
「あのさ…あの…」
余程言い出し難いのか、言葉を濁し沈黙が続く…
「何か悩み事?」
悩んでいるなら力になりたい…
その一心で声を掛けると
「悩み事っていうか…あの…照、前聞いた時に…居ないって言ってただろ?」
「居ない?」
「あの…こっ…恋人が…//」
そこまで聞いて、思い出す
2人での撮影の時に、そんな事を聞かれた気がする…
「だから…あの…一度、自分から別れようって言っておいてアレなんだけど…もう一度、俺と付き合ってくれないかな?///…あのさ…今度は、焦らずにゆっくり…照のペースに合わせるつもりだし…///」
2度目の深澤からの告白に、驚きが隠せない
岩本が、どうして良いか分からず立ち尽くしていた…その時
「「!」」
側で大きな音がして、足元に転がって来るペットボトル…
「あの、ごめん…俺…撮影の順番もうすぐだから2人の事、呼びに…」
音のした方を見ると、気まずそうに佇む渡辺の姿
「邪魔しちゃって…あの…」
「翔太!」
岩本が、今にも逃げ出しそうな渡辺の腕を取り…自分の方へ引き寄せる
「ごめん、俺…今、翔太と付き合ってるから…」
深澤の方を見てハッキリと答える岩本と、その腕の中で驚いている渡辺
「だって、今は誰とも付き合ってないって…この間…」
困惑しているのは深澤も同じで
「それは…翔太がまだ誰にも知られたく無いっていうから、言えなくて…」
「そう…なんだ…」
お互い、何も言えずにしばしの沈黙…
「あの、ごめん…2人が付き合ってた事知らなくて…誰にも秘密って俺、照に…」
混乱を招いたのは、自分が岩本に誰にも言うなと言ったからだと渡辺が謝罪した
「いや…それは、俺が翔太に伝えてなかったから…」
「でも、俺…」
すると、ここで新しい伏兵が…
「もぉ…しょっぴー、2人の事呼んで来るのにどれだけ時間かかってるの?」
そう言いながら、目黒が姿を現した
「あぁ…悪い」
「カメラマンさん待ってるから行くよ〜ほら、しょっぴーも…」
目黒に手を取られ、歩き出す2人
その後ろに岩本と深澤も続く…
「後で、ちゃんと説明するから…」
耳元で、岩本がそう告げると…深澤は声に出さずコクリと頷く
「………」
そんな2人のやり取りを、渡辺が辛そうな顔で見つめていた
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伏兵ってことは、めめも何か…?←深読み