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#東京リベンジャーズ
#二次創作
#しのコン
#ホラー・ミステリー部門
稀咲鉄太、半間修二→「」
夢主→『』
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夜の街。
抗争を前にした稀咲と流那が並んで歩いていた。
「お前がいてくれると助かるよ。俺の計画には欠かせない存在だ」
流那は胸が熱くなる。
この人に拾われたから、自分はここにいる。
だから、信じてついていくと何度も心に誓ってきた。
「……素直に信じすぎだろ」
半間が退屈そうに笑う。
「どうせあいつにいいように使われてんだ。気をつけろよ」
『稀咲はそんな人じゃない』
流那は迷いなく言い切る。
半間は一瞬目を細め、それ以上は何も言わなかった。
抗争の夜。
火花のように飛び交う叫びと血の匂い。
流那は稀咲のそばで敵を薙ぎ倒し続けていた。
そのとき――刃を握った敵が稀咲へと迫る。
『稀咲ッ!』
流那は反射的に彼を突き飛ばし、その身を盾にした。
刃が胸に深く突き刺さり、血で視界が赤く染まる。
『……私…稀咲のこと…守れた…よ』
震える声が零れ、流那の身体がぐっと崩れ落ちる。
稀咲は血に濡れた流那を見下ろし、眉ひとつ動かさない。
その目には感謝も悲しみもない。
「俺を守るのが、お前の役目だろ。……駒としてはよくやったよ」
胸の奥が凍りつくような冷たい声。
流那の指先はかすかに震え、虚ろな目が稀咲を追う。
途切れた呼吸と共に、流那の瞳から光が消えた。
稀咲は踵を返し、「駒が一つ消えただけ」と吐き捨てる。
だがその横顔には、一瞬だけ影のような揺らぎが走った。
半間は流那の亡骸を見下ろし、肩をすくめて笑う。
「最後まで信じ切って……馬鹿な女だ」
乾いた皮肉とわずかな悔しさを胸に、半間は稀咲の背を追い、闇に消えていった。
月明かりだけが残された流那を照らしていた。
その顔には、鉄太を守りきった誇りと、裏切られた痛みが入り混じって
――静かに凍りついていた。
# 黒瀬 流那
# 稀咲鉄太のことを信じていた
# 恋愛感情×
# 捨て子だった自分を稀咲が
拾ってくれた
『貴方は私の命だった』
# 稀咲鉄太
# 黒瀬流那を駒として見てる
# 恋愛感情△
# 捨て子だった黒瀬を拾った
『駒が1つ消えただけ…。』
# 半間修二
# 黒瀬流那の兄貴的存在
# 恋愛感情〇
# 二人に執着している
『ほんと、最後まで馬鹿な女だな』
END