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「戻ったぞ〜!」タスクが言うと、大量の目がこちらを向く。その数の多さに気圧されながら、周りを見渡しついて行く。
「まぁそう怖がるな。優しそうな奴らばっかだろう?」冗談か?イヤ冗談なら勘弁してくれ。
明らかによそ者を見る冷たい目。見渡す限り子供から大人まで、ほぼ全員がタトゥーを入れている。帰るところが此処なのだと信じたくない。信じたら負けである。
気付けば足が情けなく震えだし、呼吸も荒くなる。
「ハーッ、ハーッ、ゔ…」足が止まる動かない。意識と足が完全に分離される。
最初に、それを見て誰かが笑い始める。それにつられて皆が笑う。目から涙が出てくる。呼吸も更に荒くなる。
画面が黒くなる。
気付けば、何処かわからない。違う部屋のようだ。
巨大な黒い木の机を中心に椅子、本棚、冷蔵庫、よくわからないアンティーク。その他諸々と、なかなか趣深い。隣にいるおっさんを除いて。
「起きたな、ボスが来るから待ってろ。」「クソが」気が立っていた。孤児院で暮していたとはいえ、私は少々気が荒い。
笑われて醜態に恥をさらすなど、と考えては更に胸糞悪い。「全員殺しちゃえばいいじゃん。」神は言う。「無理だよ。これはうまくいかない。」意識が朦朧としているため、隣にタスクがいようと関係なく話している。ことに私は気づいていない。
「なんだあ?一人で話して。」「あ?あ。」気づいた「あ?じゃねえよ。まあいいや」「……」まあいいや?
長年悩んできたことを、まあいいや、で片付けられ苛つきながらも、大迫力オッサンの存在感に気圧されて何も言えない。
何分か経って、若い男が出てきた。タスクはそれに頭を下げている。男は口を開いた。
「やあ、始めまして。僕のアナザーネームはエンペラー。様つけてね。」開口一番目からぶん殴りたくなるが、忠告を思い出して、胸に留めておく。
そして突然言われた。絶望の元凶。
「君には今から儀式を受けてもらう。」
きっとタスクの言っていたやつだ。エンペラーは続けて「君は今から能力を授かるんだよ。」と言った。私はエンペラーに挨拶されて返してから一声も発していない。そのせいか、警戒するな、と二度目を言われた。
まあ無理な話だが。
警戒を解かないままエンペラーについて行く。行き際にタスクが。「頑張れ。」と言っていた。冗談めいた口調のあいつが放つ低いトーンに悪寒が走った。
暗い部屋に入れられた。かすかな光。やたら暑い。
「儀式を始める。これが終われば組織の仲間だ。組織名を言おう、エンペラーズだ!私が考えた!かっこいいだろう。」こいつがボスなのは問題がある気がする。
するとエンペラーの声が急に低くなった。
「この円の真ん中に立て。」逆らっても意味のないこと。従う。「服を脱げ」「は?」思わず聞き返した。「服を脱げ」強めに言われた。気圧されて従う。暗い部屋に入れられているので余計に恐怖を感じる。息が詰まる。
そう思っていると背中を切られ抉るような激痛が襲う「ゔあ…あああああえ…?」思わず叫ぶ呼吸が荒くなる「すまない、我慢してくれ。」やつが鉄の扉を開いたかと思うと中からオレンジの光が差し込むそこからやつは取り出す赤い液体傷口に落とされる痛い熱い痛い熱い自分の声すら聞こえない何も聞こえないひたすらもがく床を引っ掻いたり転がりまわったりでも痛みは続き何も終わることは無い呼吸できない苦しいああ動きが鈍り感覚無くなる苦しくな
起きる。朝日がカーテンの隙間から入り込み太陽の心地よい匂いが鼻をかすめる。「夢だったのかな?」ひどく鮮明な悪夢だった。ただ背中の傷がないことで夢だということが確t「お!起きてるな!ガハハ!」うせやん