入学式が終わった。
友達と帰る予定もなかったので
ひとりで家にゆっくり帰ることにした
少し住宅街から離れて小さな公園に立ち寄った
人気は無い
初めて来た公園だった
「みなも公園…か、」
ふと声に出した
誰もいないのでいいかと思った
しかし、
「面白い名前っすよね、みなもって」
後ろから声がした
低く太い声だった
後ろを振り返ると
そこには
私よりも少し背の高い男の子がたっていた
「えっと…貴方は?」
見た事もない顔だった
興味はなかったが
社交辞令と、言うものか
名前だけでも聞くことにした
どうせ関わることはないだろう
「あ、俺は水無光輝です!」
響くような声だった
何故かその声を聞くと
とてつもない安心感があった
「光輝…私は鷹馴良華」
よろしく、と付け足し軽く礼をした
「宜しくお願いします!」
元気のいいことだ
さて、名前よりも気になることを聞こうか
「なんでここにいるの?
通学路って訳じゃ無さそうだし」
「あぁ、それは…
気味が悪いと思われるかもしれないんですけど
着いてきたんです。あなたに」
何があって私に着いてきたんだろう
なぜこいつは私に話しかけたのだろう
意味が分からない…分かりたくもないが
何故かそんなことを考えるよりも先に
私は声を出していた
「なんで着いてきたの?」
もぞっと何かを言うように下を向いた光輝は
少し間を開けて言ったんだ
と。
「ごめん、処理が追いつかない」
突然の告白
ほんとに初対面だが
コレが一目惚れと言うやつなのだろうか
私は恋愛は愚か告白をされたことすらない
興味がない
「すいません…こんなこと突然」
「まぁいいけど」
冷たく返事をしてしまうのが私の癖だ。
さぁ、私はこの後なんと答えるのだろう
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