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小学生の頃の忌々しい夢を見て起きた
目覚ましが鳴る前に起きるなんて私にしては珍しい
爽快な筈の目覚めは夢のせいで最悪だ
今日はアイツを少し酷い起こし方で起こそう
私はそう意気込むと1階へと降りる
某白兎のキャラクターのエプロンを着た母が驚いたように声を掛けてきた
「あら、珍しい!雨でも降るのかしら」
娘の早起きをなんだと思ってるんだ
そのエプロンのキャラと同じように口をバツ印に縫うぞ
なんて心の中で悪態をつく
「零おはよう」
目の前に父が座る
最近お腹の出てきた父は座ると余計にそれが目立つ
「珍しく早起きだな…雨でも…」
「降らないから!」
父の言葉を遮り、食パンを貪ると外へ出た
「三枝」と表札の書かれた目の前の家へ入る
慣れた足取りで2階へ駆け上がる
「ていやっ!」
「!?」
寝ているヤツの顔をかち割る勢いで叩くと
驚いたように目を開いた
「いてえ…」
まだ状況を理解出来ていないようだが視界に私を捉えると声を荒らげた
「何すんだよ!?」
朝からそんだけ声が出るってことはどうやら彼は低血圧では無いらしい
「おはよう忍」
私は忌々しい思い出の元凶である幼馴染ににっこりと笑って見せた