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普段通り通学路を歩くこの物語の主人公、紺堂(こんどう)名良(なら)。
ワイヤレスイヤホンで音楽を聴きながら通常通り歩いている。少し眠いらしくあくびが出る。
しかし、今日からの学校は昨日のことが夢でなければいつもと違う。
教室のスライドドアが開くところから思い出される。
ピンクの髪の子が入ってくる。まさかの女子。
透き通ったような綺麗な白い肌に大きな胸。胸。胸!頭を左右に振る名良(なら)。
男子はおろか、女子も釘付けのようだった。
「自己紹介よろしく」
「はい」
声も優しく包むような声だった。
「転校してきましたイサ・ヨルコ・ジェエノンです。皆さん仲良くしてください」
転校生が来たのだ。しかもとびきり可愛い。しかも名良(なら)の隣の席。
なんで可愛いんだよ
と意味がわからない文句を心の中でつく。
正門で昨日仲良くなったクラスメイト、奥田 琴道(ことみち)と会う。
「名良(なら)、おはよ」
「おぉ。琴道(ことみち)ー。おはよ」
ワイヤレスイヤホンを取りながら2人で下駄箱まで歩く。
「眠そうじゃん」
「あぁ…うん」
琴道(ことみち)があくびをする。それを見ていた名良(なら)にもあくびが感染る。
「感染ったわ」
「ほんとだ」
2人で笑う。仲良いのがわかる。
「どうしたん?夜遅くまでアニメでも見てた?」
「その通り。リアタイでは欠かさず見ないと」
「マジでそんななんな」
「なにが?」
「オタクって」
「ま、ヲタクではないけど」
ジト目で
いや、ゴリゴリのオタクだろ
と思う名良(なら)。
「オタクではないけどリアタイでは見たいね。んですぐにcアニメストアで見る」
「リアタイで見てすぐ?」
「すぐ」
「すごいな」
「そうかな」
そんな琴道(ことみち)のオタクさに驚きながら下駄箱で上履きに履き替え、教室に入る。
「おぉ!名良(なら)!琴道(ことみち)!おはよー!」
テンションの高い木扉島(ことじま) 雲善(うんぜん)が手を振る。
「おはよー」
「おはー」
琴道(ことみち)は席が遠いが名良(なら)と一緒に雲善(うんぜん)に近づく。
「今日暇?」
「唐突だな」
名良(なら)は自分の席に座る。
「なんもないけど」
「オレも特にないけど」
「琴道(ことみち)大丈夫?アニメの撮り溜めとか見なくて」
「うん。大丈夫。積みマンガは死ぬほどあるけど」
「じゃ、放課後ワック行こうぜ!」
「おぉ。いいけど」
「いいよ」
「うっしゃ!楽しみだぜい」
んじゃまた後で。ということで琴道(ことみち)は自分の席に行った。
「あ、おはよ紺堂くん」
隣の席の転校生、イサ・ヨルコ・ジェエノンが名良(なら)に挨拶をする。
「あ、おはよ。イサさん」
「イサさんおはようございます!」
とびきり元気な声。雲善(うんぜん)である。
「あ、うん。おはよ。木扉島(ことじま)くん?で合ってる?」
「おぉ!知ってくれてるんですか!?」
「うん。紺堂くんといっつも仲良く話してるから」
「そうなんですよ!親友です!」
雲善(うんぜん)がグッっと名良(なら)に寄って肩を組む。
名良(なら)はガン無視でスマホをいじる。クスッっと笑うヨルコ。
「よろしくね」
「はい!よろしくお願いします!」
担任が入ってきて朝のホームルームが始まる。
「そうだ。転校してきたイサさんに誰か学校を軽く案内してあげてほしいんだけど…。
まあ、案内といっても至って普通の高校だから大丈夫だとは思うけど」
琴道(ことみち)は心の中で
お!これはラブコメ王道定番の隣の
「じゃあ、隣の紺堂。頼めるかな?」
のやつだ
と勝手にワクワクしていた。すると琴道(ことみち)の後ろから
「はいはいはい!私たちが案内します!」
と元気のいい声がする。女楽国(にょたくに) 糸である。
「私“たち”?」
と言葉に引っかかったのは福留 嶺杏(れあ)。糸と嶺杏(れあ)はヨルコと仲良くなった2人である。
「じゃあ、女楽国(にょたくに)たちにお願いしようかな」
「はい!」
「“たち”?」
やはり引っかかる嶺杏(れあ)。前の席でラブコメ王道展開にならず、勝手にガッカリする琴道(ことみち)。
朝のホームルームが終わり1時間目の授業の準備。
「イサさんってサッカー部だったんですよね!?」
グイッっと後ろを向いて、ヨルコに興味津々で聞く雲善(うんぜん)。
「あ、うん。前の学校ではね」
「ポジションはどこだったんですか?」
「ポジション…ポジション…どこだったっけな」
「攻めに徹してたとか守りに徹してたとか」
「…攻め?かな?」
「おぉ!イサさんの攻め!かっこいい!攻められたい!」
意味が違う。
「木扉島(ことじま)くんはどこなの?」
「自分はミッドフィルダーです」
「へぇ〜?」
わかっていないヨルコ。1時間目の授業の担当の先生が入ってきて、すぐに1時間目の授業が始まる。
この日には転校生のヨルコにもプリントが渡されて、ヨルコが名良(なら)のほうへ机を寄せることはなかった。
そのままなにもなく4時間目の授業が終わりお昼の時間に。
琴道(ことみち)は名良(なら)、雲善(うんぜん)の近くへ来て、ヨルコは糸、嶺杏(れあ)の元へ行く。そのとき
「あ、あの」
とヨルコに話しかける琴道(ことみち)。
「はい?」
「あ、イス使わせてもらってもいいですか?」
「あぁ。もちろん。どうぞ」
「ありがとうございます」
と言って琴道(ことみち)がヨルコのイスに座ろうとしたら
「あ!」
とヨルコの声にビクッっとする琴道(ことみち)。
「もしかして一番前の席って」
「あ、はい。自分です」
「あ!そうなんですね!すいません。昨日使わせてもらいました」
「あ、そうだったんですね。自分も昨日使ってしまったので。どうぞどうぞ」
「ありがとう!奥田くん!」
「あ…いえ」
ヨルコが糸、嶺杏(れあ)の元へ行く。
「おぉ〜い。琴道(ことみち)ぃ〜。イサさんが可愛いのはわかるけど、見惚れすぎだろ」
我に帰る琴道(ことみち)。
「あぁ。いや。たしかにエグいね。ほんとに二次元みたい」
ヨルコのイスに
「すいません。失礼します」
と軽く頭を下げてから座る琴道(ことみち)。同じように
「失礼します」
と言った後に琴道(ことみち)のイスに座るヨルコ。それぞれお昼ご飯を楽しく食べた。
「モンアウ(モンスターアウトの略称)やってる人ー」
「一応」
「オレも。声優さん豪華だし」
「やらん?暇だし」
「いいよ」
「おけー」
「明日からさ、サティスフィー持ってこん?なんかやろうよ。モンナン(モンスターナンバーの略称)とか」
「モンナンね。いいね」
「双剣練習しないとなぁ〜」
「お。名良(なら)双剣ですか」
「そ。雲善(うんぜん)は?」
「オレは太刀ぃ〜」
「ぽいわ」
「ぽいね」
「そーゆー琴道(ことみち)は?」
「オレは弓」
「あぁ〜…ぽいわ」
「ぽいね」
「ぽいかな?」
笑いながら引っ張りハンティング、モンスターアウトを3人でプレイしていた。
「ま、もう知ってるだろうけど2階に2年生の教室があります」
「うんうん」
糸と嶺杏(れあ)がヨルコを猫井戸高校校内を案内する。
「2階の突き当たりには科学室とその隣には準備室。その隣が調理室」
「調理室?」
「うん。調理実習とかで使うね。あとまだ正式な部ではないらしいけど料理部?だか調理部があるらしい」
「あるんだ?」
「噂ね。で、逆サイドには図書室があります。私はあまり使いません」
「聞いてないね」
ヨルコが笑う。するとガラガラと図書室から人が出てきた。
「あ、木扉島(ことじま)くん」
とヨルコが呟くと「?」という顔をして、会釈して通り過ぎる木扉島(ことじま)。
その隣には女の子がいた。
「え、かわい。誰?知り合い?」
「いや?知らない。あ、そうか」
などの会話が聞こえた。
「知ってんの?」
「え?あぁ…」
ヨルコも不思議そうな顔をして首を傾げ、糸に続いて階段を上る。
「3階は1年生の教室が並んでます」
「あ、そうなんだ?3年生だと思ってた」
「ね。不思議だよね」
「私も1年生の頃、3年が3階だろって心の中で文句言いながら階段上ってたもん」
「わかる。そして3階の突き当たりにあるのが美術室です。物とか多いし3階は美術室だけだね」
「なるほどね」
「じゃ、1階へ行きまーす」
「下りんのめんどくさいな」
「たしかにね」
「わかるけど」
3人で楽しく文句を言いながら1階へ下りる。
「1階の突き当たりには音楽室があります。隣が多目的室。あとはパソコン室。んで逆の方へ参りまーす?」
3人は少し恐々と3年生の教室の前を通る。こっちが職員室で、こっちが多目的ホームね」
「多目的ホール。なにする場所なの?」
「なに。…何する場所?嶺杏(れあ)ちゃん」
「知らんのかい。私も知らんよ。1年のとき卓球したぐらいだよ。体育で。あとは昼休みに生徒が溜まる場所」
「あぁ!卓球やったわ!んでその奥が売店ね。そしてその奥に行くと」
「更衣室と体育館ね」
「そ!昨日行ったもんね。うちは食堂はないんだけど、売店でいろいろ買えるから」
「なるほどね」
「自販機もコンビニもないんよねぇ〜」
「普通ないでしょ」
嶺杏(れあ)が言う。
「いや?コーミヤ(黄葉ノ宮高校の略称)”だって”校内に自販機あるらしいよ?」
「”だって”って」
「白樺(白樺ノ森学院の略称)とか家守(家守神学院の略称)とかは校内にコンビニあるらしいよ?」
「あそこは別次元でしょ」
「そうなの?」
「白樺と家守は金持ち高校の二大勢力。社長の子どもとかそーゆーのばっか。
だから校舎も豪華だし、とにかく別次元」
「てな感じですかね?うちは至ってふつーの高校なので。あ、あと屋上があるけど、ま、入れないので。
あ、屋上へ行く内階段のとこでよく告白したり、カップルがイチャイチャしてたりします」
「それはそう」
「そうなんだ?いいね」
「見に行ってみる?」
「行ってみる?」
「お?ヨルちゃんノリ良いねぇ〜」
「えぇ〜…今から4階上んの?めんど〜」
「行くぞい!嶺杏(れあ)ちゃん!」
「行くぞい!」
糸とヨルコが嶺杏(れあ)の背中を押し、階段を上らせる。
屋上の扉の前には話していた通り、お昼ご飯を食べ終えたカップルがイチャイチャしていて
「「「すいませーん。失礼しましたー」」」
と言って糸とヨルコは笑って、嶺杏(れあ)は
「だから言ったじゃん」
と言いつつ嶺杏(れあ)も楽しそうだった。お昼休みが終わり、教室に戻る。
雲善(うんぜん)を見たヨルコは昼休みを思い出す。
ヨルコの視線に気づいた雲善(うんぜん)はパッっとヨルコを見て笑顔で
「イサさん!どうしました?なんか案内できないとこありました?」
「ないですー。しっかり案内しましたー」
糸が言う。雲善(うんぜん)は笑顔だが「?」と思う。
5時間目の授業の準備をし、みんな席に着く。5時間目の授業が始まり、終わって
6時間目の授業も何事もなく終わった。
「終わったぁ〜」
雲善(うんぜん)が伸びをする。なんかモジモジする雲善(うんぜん)。意を決して振り返り
「イサさん!」
とヨルコに話しかける。
「はい?」
「あの〜この後なんですけど〜名良(なら)…あ、紺堂とあの…奥田か。
奥田と一緒にワック行くんですけど、一緒どうですか?」
これを言おうとして意を決したらしい。
「あ、そうなんだ。でもごめんなさい。この後体力測定の続きをしないとで。
せっかく誘ってもらったのにすいません」
「あ、いえいえ!全然全然!あ、なるほど。体力測定。転校生ですもんね。なるほど」
「そうなんですよ。また誘ってください」
「いいんですか!」
真に受けている。大概こういうのは社交辞令である。
「はい。都合が合えば」
「うっし!」
帰りのホームルームが始まり
「起立、礼」
終わった。
「じゃ、イサさん、体力測定頑張ってください」
「あ、ありがとうございます」
「名良(なら)、琴道(ことみち)、行くぞー」
「うい」
「紺堂くん、また明日ね」
ヨルコが小さく手を振る。
「あ、うん。また明日ね」
と言って名良(なら)、雲善(うんぜん)、琴道(ことみち)は教室を出た。
「あ、そうだ。あいつも呼んでい?来るかわかんないけど」
「あぁ、はいはい」
雲善(うんぜん)は教室前でとある人物にLIMEを送った。
「今日はなにー?」
糸と嶺杏(れあ)は今日もヨルコに付き合う。
「今日はシャトルラン?だって。で明日で終わり」
「うわ〜…無理」
「私も好きじゃない」
「え。糸は元気に走ってたじゃん」
「まあね。でも好きではないよ?シャトランも持久走も」
3人は更衣室へ行ってヨルコだけ着替える。体育館へ向かうともう1人いた。
「シャトルラン?ですか?」
「あ、はい。そうです」
「何組ー?」
糸が聞く。
「D」
「あ、隣じゃん。じゃあ、体育も一緒じゃん」
「うん」
「休んでたんですか?シャトルランのときは」
「うん。好きじゃなくて。疲れるし。でも後々やらせれることになるとは…」
「そりゃそうでしょ」
嶺杏(れあ)が呟く。
「私、女楽国(にょたくに) 糸。よろしくー」
「福留 嶺杏(れあ)。よろしく」
「私はイサ・ヨルコ・ジェエノンです。よろしくお願いします」
「イサ…?あ、私は今日都(きょうと) 恋弁(れんか)です。よろしく」
「一緒に頑張りましょう」
「うん」
体育の先生が来て、糸と嶺杏(れあ)は端で座りヨルコと恋弁(れんか)が位置につくとドレミ音階が流れる。
ドーレーミーファーソーラーシードー。終わりの「ド」までにゴールへ行く。
そして折り返し、ドーシーラーソーファーミーレードー。
また終わりの「ド」までに帰ってくる。それの繰り返し。
「この音、当分聞きたくないわ」
「わかる」
「糸は音楽するんでしょ。聞かなきゃじゃん」
「こんな音階は聞かないよ」
糸は行ったり来たりするヨルコと恋弁(れんか)を首を左右に振りながら見る。嶺杏(れあ)はスマホを見ている。
「だいぶ疲れてきたみたいだね」
嶺杏(れあ)がスマホから視線を外し、走っている2人を見る。
「ヨルちゃんは余裕じゃん?」
「ヨルちゃんはね。恋弁(れんか)ちゃんがキツそう」
ドレミ音階は段階的に徐々に速くなる。そして恋弁(れんか)が脱落したとき一緒にヨルコも脱落した。
「お、2人とも脱落」
「ヨルちゃんはやめたくなっただけでしょ」
「今日都(きょうと)さん、お疲れ様です」
「はあ…はあ…。…お疲れ…様です…」
「だいぶ息上がってますね」
「はあ…そっちは…全然…大丈夫そうだけど…」
「一緒に頑張って一緒に終わりです」
「なんじゃそれ」
恋弁(れんか)が笑う。ヨルコも笑う。
「2人ともお疲れ〜」
糸がスポーツドリンク、ラブ・デリシャスを2人に渡す。
「あ、いいの?」
「いいのいいの」
「ありがとう」
「ありがとう」
「どいたまぁ〜」
糸と嶺杏(れあ)は途中で高校近くのコンビニに行って
糸と嶺杏(れあ)が欲しい物とヨルコと恋弁(れんか)2人のスポーツドリンクを買っていたのだ。
4人、体育館の端に行って壁に寄りかかりながらしばし駄弁る。
「恋弁(れんか)ちゃん…あ、勝手に下の名前で呼んじゃってるけど、恋弁(れんか)ちゃんて呼んでいい?」
「グイグイ行き過ぎでしょ」
「別にいいけど」
「恋弁(れんか)ちゃんはさーD組なわけじゃん?」
「うん」
「暑ノ井(あつのい) 夢香ちゃんっているでしょ」
「いるね」
「良い子じゃない?」
「良い子。知り合い?」
「1年とき同じクラスだった」
「そうなんだ?」
「体育のバスケで対戦したんよ。まあ強かったね。さすがバスケ部」
「そういえばみんな何部なの?」
ヨルコが聞く。
「帰宅部ー」
糸が手を挙げる。
「帰宅部」
嶺杏(れあ)が手を挙げる。
「帰宅部」
恋弁(れんか)も手を挙げる。
「んでヨルちゃんも?」
「帰宅部」
ヨルコも手を挙げる。
「みんな帰宅部かー!」
糸が嶺杏(れあ)の太もも目掛けて寝転がる。
「重っ」
「嶺杏(れあ)ちゃんの太もも柔らかっ」
「降りろ、エロジジイ」
「せめて性別合わせて?」
ヨルコも恋弁(れんか)もそれを見て笑った。更衣室へ行ってヨルコと恋弁(れんか)が着替えて学校を出る。
「もう夕方かぁ〜」
オレンジ色の空に逆光で影になった雲がコントラストを作る。
「昨日ヨルちゃんが転校してきて仲良くなって
今日、恋弁(れんか)ちゃんと仲良くなって親睦会って思ってたんだけど」
「じゃあすぐ体育館から移動すればよかったのに」
「それな!」
振り返ってこちらに指を指す糸の顔の堀が深く、濃い顔で言う糸に嶺杏(れあ)も思わず笑う。
ヨルコも恋弁(れんか)も笑う。ザ・青春である。
「親睦会ね。いいかもね」
「だしょー?」
「でも恋弁(れんか)ちゃんいいの?クラスの友達とか」
「まだクラス替えして間もないから友達いないし」
なにも言えず4人に沈黙が訪れる。
「いや、なんかフォローして?辛いわ」
「ご愁傷様です」
「親睦会で飲み明かそうよ」
「いや、長年連れ添った彼氏に浮気されて別れた感やめて?」
「やけに具体的」
「もしや?」
「ないから。友達も彼氏もいないから」
3人で合掌した。
「合掌すな」
全員で笑った。
「んじゃ。みんなまた明日ねぇ〜」
「また明日!」
「また明日」
嶺杏(れあ)はクールになにも言わず手を挙げる。
どうやらこの物語の主要な女の子たちは全員仲良くなり始めたようだ。
さて、主要な男の子たちは…どうなのでしょう。