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ㅤㅤㅤ ㅤ ㅤ zm×ut
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ㅤㅤㅤㅤ ㅤ 別れ
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ㅤ zm『』
ㅤ ut「」
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ㅤut視点
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ㅤ俺は荷造りを進めている
ㅤが、手は止まり視界が滲む
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ㅤ俺は別れたくないと伝えた
ㅤちゃんと伝えた
ㅤでも一方通行だった
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ㅤzm視点
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ㅤ同棲していた、
ㅤけどここだけは俺の部屋
ㅤこの家には互いの部屋があって
ㅤ互いに入らないよう約束をした
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ㅤ俺の浮気が原因だった
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ㅤ大先生は浮気をしなかった
ㅤてっきり浮気すれる側だと思ってた
ㅤとか言ったら失礼か
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ㅤ浮気って言っても好きになっただけやで
ㅤ大先生なら許容範囲だと思ってた
ㅤ意外にも泣いてしまったのだ
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ㅤまあ俺がやられても泣いてたけどな
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ㅤut視点
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ㅤなんで浮気なんてしたん
ㅤ俺のこと好きって言ったやん、
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ㅤ勝手にゾムの部屋に入った俺が悪かった
ㅤ入らなかったら浮気もバレなかった
ㅤ俺が傷付くことはなかった
ㅤ俺自身で傷付けてしまった。
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ㅤゾムが浮気しないってそう思ってた
ㅤ確信していた俺も馬鹿だった
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ㅤ隣の部屋から物音が聞こえる
ㅤもちろんこの家から二人とも去る
ㅤゾムも準備をしている
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ㅤ辛い、離れたくない、ずっとここに居たい
ㅤゾムとふたりきりで居たい
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ㅤゾムが好きになった相手は同性だった
ㅤ女じゃないだけマシやろ って。
ㅤ俺にとっては男も女も関係なかった
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ㅤzm視点
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ㅤいざ荷造りを始めるとなると
ㅤいろんなことを思い出す
ㅤ大先生と出会った日から
ㅤ荷造りをしている今日この日まで。
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ㅤ大先生はちゃんと一途だった
ㅤ大先生に欠けていたものは
ㅤ憎しみや妬みといった良くない感情
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ㅤ嫉妬することもなければ
ㅤ束縛されることもなかった
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ㅤ俺は浮気されていたのだと思っていた
ㅤ愛されている実感が無かった
ㅤこんなことは言い訳に過ぎない、
ㅤそんなことくらい承知している
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ㅤ隣の部屋から鼻をすする音が聞こえる
ㅤだいぶでかい音、俺のせいでごめん
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ㅤ浮気をしてしまった罪悪感と共に
ㅤ恋人を泣かせてしまった罪悪感が出てくる
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ㅤ戻れるなら、あの日に戻りたい
ㅤきっと俺の浮気癖は治らない。
ㅤ初めて出会った日、あの時に戻って
ㅤ普通の関係で居られたら、と心から思う
ㅤそうしたら大先生を傷付けることも無かった
ㅤみんなが知らない一面を知ることも無いけど
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ㅤut視点
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ㅤ「よし、」
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ㅤ涙を吹きリビングに降りる
ㅤ目元はどうにもならない、仕方ない、
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ㅤ下に降りるとゾムが待っていた
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ㅤ『すまん。』
ㅤ『俺が浮気しなければ、本当に、』
ㅤ「もう、謝らんでええよ、」
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ㅤ何度目だろう。
ㅤ数え切れないほど謝られている
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ㅤ辛そうな顔をしているゾムを見るのが
ㅤ俺にとって苦しかった
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ㅤ二人で家を出る
ㅤ家の前で別れを告げた
ㅤそしてお互い逆の方向へ足を運ぶ
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ㅤやっぱり恋しくてひとり寂しく戻る
ㅤ家を眺め、ゾムのことは忘れようと決めた
ㅤ
ㅤ
ㅤ
ㅤ紛れもない事実。
ㅤ俺とキミは、そこにいた
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ㅤ 終