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たんじぇろ逆行物語ー
「炭治郎が鬼にされた!」
まさか、というような知らせを受けたとき、勝手に身体が走り出していた。
身体は動かない程疲弊しているはずなのに、炭治郎を思い浮かべるだけで疲れなんてすぐに吹き飛んで。どうして、あんなに、妹を人間に戻してやるんだって、頑張ってたやつに、こんな事をするんだよ…。
「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁッ!!!!」
朝日が、昇る。
炭治郎の身体が焼けている。苦しそうにもがいて、雄叫びをあげている。
「ッ炭治郎!!」
「ぎゃぁぁぁッ!ぁぁぁぁッ!!」
「炭治郎ッ!」
「権八郎!」
ーーーーーー…お兄ちゃんッ!!!!!ーーーーーーー
あぁ、来てしまった。あの子が来てしまった。
「いやッ!お兄ちゃん!行かないで!私はここにいるよ!ねぇ!!」
皆で禰豆子を抑える。向こうに行かせないように、見せないように。
「いやぁぁぁぁぁぁぁッ!!!! 」
禰豆子の悲鳴が辺りに響く。
炭治郎は、消えてしまった。
「ぁぁぁぁぁッ!なんで、どうしてえぇぇぇ!!!!」
お兄ちゃん、おにぃちゃぁぁんッ!!
張り裂けるような悲鳴を上げながら涙を流している禰豆子を見て、全員が涙を流した。
『禰豆子』
「ぁぁぁぁッ、!おにぃちゃぁぁんッ!!」
苦しい。息が、上手く吸えない。
皆がぼろぼろと涙を流して、過呼吸を起こすほど泣いて。
皆、あの笑顔に助けられたから、あの性格に救われたから。炭治郎が死んでしまったことが、悲しかった。
「…んでだよ…炭治郎…ッ」
ーーーーーー俺はまた、守れなかった…ーーーーーー
『義勇さん!』
「炭治郎ッ!私、やっと、やっと泣けるようになったのに…ッ」
『カナヲ』
「どうして、俺を置いていくんだよ…」
『善逸、禰豆子を頼むな』
「権八郎が居ねぇと意味ねぇじゃねぇか!ばか!禰豆子泣かせてんじゃねぇ!」
『伊之助、炭治郎だよ笑』
「…ッ、」
『皆さんッ!』
「うっ、うわぁぁぁぁッ!」
どうしようもない思いだけが募っていく。あれだけ慕われていた奴の最期が、骨も残らないなんて、一体誰が考えただろうか。
「おにぃちゃぁぁん!」
「ん…?」
ここは…。
「「いってらっしゃいませ」」
さ、最終選別ッ!!!!????
え、なんで、俺、しんだはずじゃ…ッ
と、とりあえず入るか…。
「ど、どうしてここに…?」
そう考えていると、1つの可能性が思い浮かんできた。
〈逆行〉だ。それならこの状況も納得できる。
ーーーーーーーガァァァッ!!!ーーーーーーー
「ッ!日の呼吸、壱の型、炎舞!」
「ふぅ、だいたいこんなものか…?」
俺は一度目を体験しているわけだし、倒せなかったらやばいしな。ということでここにいる鬼を全員倒した。正直鬼舞辻無惨と比べると弱い。
あと5日、どう過ごそうか。
とりあえず他の人と合流しようかな…。禰豆子も気になるし、早く帰りたいな。