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mtor
so × lp
25日目
―――
so 視点
「 俺コンビニ行ってくるわ 」
リビングでくつろいでいる恋人に言うと、すぐに振り返ってくれた。
「 え、こんな時間から行くん? 」
「 アイスとか買いに行こうかなーって 」
「 明日でよくね…? 」
そうツッコまれて、納得してしまう。でも仕方ない、急に食べたくなったんだ。食欲には抗えない。
「 …えーでもどうしても食べたい 」
「 はぁ…俺も行く 」
「 らぴすも来てくれんの!? 」
多分俺は今目をキラキラと輝かしている。そんな俺を見てらぴすは「今日だけやからなー?しおんが心配やから俺も着いていくだけ」と言っているが、本当は俺と居たいからだと思う。らぴすはそういうやつだ。
「 じゃ行こ行こー 」
「 うぃ 」
らぴすはカバンにスマホと、財布を入れていく。
「 俺に奢らせてよ 」
「 えぇ、?いや悪いやろ 」
「 いやいや!俺こう見えて彼氏だぞ!?奢るくらいするわ! 」
胸を張ってそういうと、らぴすは「お言葉に甘えて…」と、申し訳なさそうに財布を机に戻した。
「 スマホとか入れた? 」
「 うん、入れたよ 」
「 ん、じゃあ行こっか 」
夜だから危ない、という嘘でもあり嘘でもない理由で俺らは手を繋ぐ。らぴすの手は暖かくて、安心できるから。繋ぎたかったんだ。
「 寒っ… 」
外に出ると、夜なこともあり寒い風が体に当たる。
横で震えているらぴすに俺のマフラーを貸すと、らぴすはびっくりしたように言ってくる。
「 え、いいん? 」
「 いいってことよ 」
「 まじか、なんか今日しおんイケメンやな 笑 」
「 はぁ!?いつもイケメンだろ!? 」
ごめんごめんと笑いながら手を合わせるらぴす。本当に思ってるのか?こいつ。
こうして、俺たちはようやく歩き始めた。マフラーを貸したため首は冷えきっていた。自分の息でしかあっためる事しかできない。らぴすが寒くないならそれでいいんだけど、と心の中で呟きながららぴすの方を向くと、目が合った。
「 ぅわ、ずっとこっち向いてなんだよ… 」
「 しおん寒そうやなーって 」
「 んーん、大丈夫大丈夫 」
「 ほんま、? 」
心配して言ってくれているが、本当に俺は大丈夫。寒いけど、コンビニは寒くないだろうし。
「 てか、よくこんな時にアイス食べようとしたな 」
「 いや、それは…暖房の効いた部屋で食べるアイスがいっちゃん美味いから、 」
「 それはわかるかもしれん、笑 」
手を握って、コンビニまで歩く。
それまでの道でらぴすとする会話はどれもくだらないことで、でも俺にとっては幸せだった。一言喋る度に、俺は幸せもんだな…と実感する。体が寒くても、心はらぴすのおかげで暖かいままだった。
そうこうしているうちに、コンビニに着いていた。
ドアをくぐって店内に入ると、入店音が鳴り、先程とは違う空気が体に当たった。
「 ふぅー、ましになった… 」
「 ごめんなしおん、俺にマフラー貸してくれたせいで、 」
「 いーのいーの、気にすんな 」
俺はお前に暖かくいて欲しいから、そんなの気にしなくていいのに。
「 アイスコーナーってあっちだったよな 」
「 たしかそう 」
ふたりで横に並んでアイスコーナーまで歩く。
「 コンビニって品揃ええぐいよな 」
「 それな、コンビニだけでほとんど揃いそう 」
「 わかる 」
他愛もない会話を同じように繰り返して、アイスコーナーのショーケースを見る。
「 うっわどれも美味そ…… 」
「 なんでも買ってやるよ 」
「 いやいやなんでもはさすがに悪い! 」
「 ええ? 」
らぴすが欲しいものなら、なんでも買ってあげるのに。
俺もショーケースを覗き込んでどれを買うか考える。ぱっとらぴすの方を見ると、目をキラキラと輝かせてアイスを眺めていた。こういう所は、本当に3歳児みたいだ。愛おしくて、可愛い。
「 ん〜… 」
必死に悩んでいる姿も可愛くて、見とれてしまった。
「 しおんはなににするん? 」
「 えー俺?ん〜…これにしよっかな 」
どこにでも売っていそうなアイスを手に取った。
そうすると、らぴすは「じゃあ俺もそれにする!」と言って、同じものを手に取った。
「 俺と同じやつでいいの?笑 」
「 …逆に同じやつがいい… 」
少し顔を赤くしたことがすぐにわかった。まったく、かわいいんだから。
「 他に欲しいものない? 」
カゴにアイスを2個入れながら言うと、らぴすは遠慮した。「奢ってもらうんやし、もうええよ」って。
「 んー、おけ 」
「 じゃレジ行くか 」
「 うん、ありがとなしおん 」
「 どういたしまして〜 」
ちらっとしか見えていないが、らぴすはうれしそうな顔をしていた。お前のそういう顔が見れるだけで、多幸感で心がいっぱいになるんだよ。俺は。
レジで会計を済まして、店を出る。
また冷たい空気に覆われて、体が震えた。
「 俺マフラー返すで? 」
「 んーや、大丈夫。我慢できる 」
「 えー、でも……。…じゃあ荷物持たせて?何もかもやらせるのはよくない 」
「 じゃあ、おねがい 」
エコバックを忘れて買ったレジ袋をらぴすに渡す。
「 それは任せるんや 笑 いいよ。 」
微笑みながら袋を受け取る。いちいちかわいい。こいつ。
「 帰ったら暖まろうね 」
「 うん、マフラーもしおんに返す 」
「 家ではマフラーしなくてもいいなあ、笑 」
やっぱりこの時間が幸せ。らぴすもそうだといいな。
そして、俺はらぴすに自分から声をかける。
「 らぴす 」
「 んー?どした? 」
「 今日も一緒に居れてしあわせだったよ 」
思っていたことを、言葉にした。
その瞬間、らぴすの身体が熱くなった。
「 っ……そ、う…… 」
「 照れてんなー笑 、らぴすは? 」
すこし、意地悪しようかなって思って。
「 ぅ…っ 」とらぴすは渋った。言うのが恥ずいのだろう。
「 俺も、しあわせやったけど… 」
「 ふふ、そっか 」
「 かわいいねらぴす 」
「 ……ありがと 」
素直に感謝を伝えられて、笑みがこぼれる。こんなに素直な日なんて滅多にない。滅多にないから、うれしい。好きだよ。らぴす。本当は口にしてやっても良かったが、家まで待とう。と、決めて。
家に帰ったら、ちゃんと好きって言おう。らぴすが恥ずかしくなるくらい、たくさん。
コメント
6件
更新ありがとうございます!! まじで尊すぎて神ですっっ! またお話待ってます\(❁´∀`❁)ノ
久々のsolp更新嬉しすぎますтт♡ やっぱり主さんのお話可愛いいちゃいちゃ多くて大好きです🥹
lpちゃんの欲しいものならなんでも買ってあげるsoくん流石すぎる😽︎