【sho side】
ぺ神の話が終わり、医務室へと行く。
医務室のベッドではショッピくんが、窓枠のところにはチーノが、2人で眠っていた。
チーノは話の途中にショッピくんが心配だから、と動物の姿になって抜け出していた。
黒猫の綺麗な毛並みにそって、頭を撫でる。
ピクリ、と動いたが、起きる気配はなかった。
『ホゥッ』
フクロウが鳴き、こちらに来る。
そして、音を立てて、人間の姿へと戻った。
ci「ぐっすり寝てくれたみたいで安心やわ」
で、どうやった?と尋ねるチーノに俺はぺ神から伝えられた事を要約して話す。
簡単に話すと、先ほども言っていた通り、ショッピくんは重度の対人恐怖症である事。
重度と言うには十分すぎるくらい人に怯えていること。
人に対して恐怖心を抱いてしまっていること。
ショッピの信用を得るには結構時間がかかってしまうだろう事。
もし、何かあっても怒鳴ってはいけない事。
何があっても暴言を吐いたり、人格否定だと感じられる言葉は使わない事。
優しく寄り添う事。
いきなり対話や一緒に行動などをするのではなく、まずは近くにいても大丈夫だと、癇癪を起さないようになるまで、ゆっくり接する事。
ci「じゃああれとかどう?キャットタワーとか設置したらショッピくんも少しくらい、落ち着いたりするんちゃう?」
sho「そやな!キャットタワー提案しよか」
ci「あとおもちゃとか買って…」
そんな話をしていると、ベッド方面から猫の鳴き声が聞こえる。
sho「ん、起きた?」
しかし、俺らの存在に気づいたのかこちらを威嚇している。
ci「何もしーへんから、ゆっくり休んどき?」
でもやっぱり安心出来へんのかショッピくんは、背中を丸めて、しっぽをばたばたと振っている。
威嚇している仕草らしい。
ci「そーいやそろそろご飯やな…ショッピくん、食べてくれるかな、」
sho「ミルクは飲んでくれるやろうから、それ以外やな…」
ci「何食べてくれるかな…」
チーノと2人でショッピくんを見ながら話していると、トントンが部屋の中に入ってきた。
tn「飯の時間やけど、ショッピくんはどない?」
sho「やっぱなつくのは時間かかりそうやな…」
tn「そうか…飯はどうする?」
トントンは静かにショッピくんの方へ近づく。
しかし、ショッピくんはトントンにも威嚇する。
トントン曰く、一回は会っているからまだマシかと思ったけど、そうでもなさそう…
『ニャァゥニャー…』
しかし、お腹はすいているらしく、必死に鳴いている。
tn「ん、ご飯食べよな…ちょっとごめんやで」
トントンはそう言ってショッピくんを抱き上げる。
少し嫌がる素振りを見せたが、次第におとなしくなった。
そのまま俺らはショッピくんを食堂まで連れて行った。
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