もう少し様子を見て、彼がこれからもそばにいてくれる自信が持てた所で、兄達に打ち明けるつもりだった
でも義姉が俊哉の事で話があると呼び出されたので、私も先日会った事件の事を、正直に話すつもりだった
「それって!鈴ちゃんに彼氏が出来たってこと?」
しばらくしてから奈々さんが言った
「そうなの・・・」
まだ頬が熱くなっているのを感じながら、私は大きくうなずいた
なんだか柚彦君の事を誰かに話すのって恥ずかしいけど、とても嬉しい、だって本当に素敵な人なんだもの
奈々さんと弘美さんが同時に叫び、笑いだした、よかったこの二人はとても喜んでくれている
「それで?それで? 」
奈々さんが笑いながら言った
「ねぇ!教えてよ!こんなにあなたの事を心配している義理の姉に、何もかも白状しなさい!いつのまに?ああ・・・でもとっても嬉しいわ、それで?彼は何処で知り合ったの?どんな人なの? 」
本当に私も嬉しかった、こんなにワクワクしたのも初めてだったし
私は恥ずかしさに真っ赤になりながら、周りじゅうに熱気をまき散らしていることだろう
「実は・・・・・ 」
「うんうん 」
三人の頭が一斉に近づいた
「あのね・・・・・・・」
数分後弘美さんと奈々さんはキャーッと叫び、テーブルの食器が大きな音を立てた
「鈴ちゃんのいい人ってあのK1ファイターの「yuzu!」なのぉ~???」
弘美さんは驚きに目を輝かせ、奈々さんはワインにむせてゴホゴホ咳をした
やっぱり知らなかったのは私だけなんだ・・・・
世間知らずな自分に恥入りながら、私は真っ赤になって頷いた