テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
くも
少し、……苛立ってしまう。
馨「真澄さん!用意出来ました?」
僕まだなんですよ!と焦りながら支度をしている馨。
真澄「ぉー」
なんていつもより無愛想な返事をして。どこがポーカーフェイスだろうか、自分でも思う。我ながら分かりやすい。
それでも周りは分かりづらいモンらしい。
真澄「分かんねぇもんだな……」
世の中は。そうボソッと呟き顔を背けた。
馨「?」
真澄「なんでもねーよ、」
そうですか?と首を傾げながらまた髪のセットを再開する。
馨の無陀野への尊敬度は分かっているつもりだし、別にそれはどうだっていい。
だけど……、
真澄「髪型まで真似するなんて、よっぽどだよな」
馨「あはは、少しでも無陀野さんに寄せたくて」
真澄「……そんなに無陀野が好きならあいつがいる部隊に行きゃいいじゃねぇか」
つい、そう言ってしまった。
ピタ、と動く手が止まる。
真澄(やべ……)
なんとか誤魔化そうと思考を巡らせるが、出てくるのはこれ以上状況が悪化する言葉で。
セットしていた馨がこちらを向く。
馨「……それ、僕が隣に居たいのが誰だか分かってて言ってるんですか?」
いつも温厚な馨がこの時ばかりは真剣な目で言う。
真澄「……」
分かってる、んなこと口に出さなくたって。
それでも、嫉妬というものはどうしようもなくて。
馨「すみません、意地悪言いましたね。」
そう言った直後、真剣な顔からふわっと笑顔に変わる。
真澄「…?」
馨「真澄さんが嫉妬してることくらい分かってますよー!」
「嫉妬してくれるのは凄く嬉しいです♡」
真澄「……イラァ」
ゲシッ!
馨「いてっ」
「地味に痛いんですよ、それ!」
真澄「知るか、しね」
そう言いながら先々歩いていくと慌てて追いかけてくる。が、身長が高い馨にすぐ追いつかれてしまう。
真澄「くそ……っ軽々しく追いついてんじゃねぇよ」
馨「ほら、真澄隊長より背が高いですからー」
数メートル先に歩いて後ろに振り向く。
真澄「殺されてぇのか」
馨「ふふ、可愛いじゃないですか♡」
真澄「うるせぇ、黙りやがれ」
コメント
2件
嫉妬する真澄隊長可愛すぎやしませんか…
あ、可愛い...天に召されそうです