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私と俊哉の結婚にあくまでも反対していた父は、駆け落ちなどしたら一生勘当だと脅し、私のクレジットカードを文字通り止めた
そして私は喜んで櫻崎財閥の財産を一切放棄した
この件で母と初めて口論になった、母は私が勝手に籍を入れたことに激怒し非難した
彼女は私に今も父は私を愛しているし、私の事をとても心配していると言い含めた
「でしょうね」
私はぶっきらぼうに言った
「思い通りに動かせる駒程度にはね、パパは自分のお飾りとして、可愛い娘を愛してくれてるだけなのよ、実の父親に逆らう小生意気な娘じゃなくてね」
母は電話口で言った
「いつか―――」
「必要ないわ、ママも結局は私の気持ちより、パパに従うことを選ぶのよ!私が今までどんな気持ちだったのか知ってた?」
もう涙声は止められなかった
「私はあの大きな家でずっと寂しかった!誰も私の意見など聞いてくれなかったわ、ママもパパも娘の幸せよりもお兄ちゃんや世間体ばかり気にして、もう沢山なの!仮面家族なんて!私のことは放っておいて、ママとパパにはお兄ちゃんと素敵なお嫁さんがいればそれでいいでしょ」
すべて吐き出した頃には、心臓がドキドキしていた
それからしばらくママとの連絡は途絶えた