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俊哉の実家の京都の街は、混雑した大阪市内と比べたら整然としていて、都会的な所に昔ながらの茶屋町や寺があって不思議だった
道路も冷たいコンクリートの区間もあれば、歴史がある石畳を敷き詰められた場所もあった
上品なのだが、一見裏に回ると雑踏など表通りとは、ガラリと変わって雰囲気が一変する印象があった
まるで上品で気取って見くびられることを極端に、恐れて外見だけを気にする事に頭を悩ます女性のようだ
俊哉の母親は痴呆症で24時間完全介護の、特別養護施設に移った
彼の母親は俊哉の顔がわからず、彼は施設の入居料を他の異母妹達と分け合って、少しだけ払うだけの面倒を見ているようだった
彼の両親は離婚してお互い再婚していたが、ほとんどの身内が京都周辺で暮らしていた
両親は彼が幼い頃に離婚しそれぞれが再婚している、なので彼にはそれぞれの親の再婚相手の連れ子や、半分だけ血の繋がった弟妹などが大勢いた
そして私は何度彼に説明してもらっても複雑すぎて、顔と名前を覚えきれなかった
といっても親戚付き合いはまったくといっていい程、密ではなかったのでさほど困らなかった