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どこまでも続いていく終わりの見えない廊下。
血のように真っ赤なカーペットに、温かい光を灯しているランプ
あぁ、またこの夢かと思った
俺は10年もの間、ずっとこの夢に囚われ続けている
【学校】
?「…おい!聞いてるか?テル」
夢「…え…あ、ごめん。聞いてなかったわ」
瀬「…食わねぇなら卵焼きくれよって言ってんの」
夢「…いいけど」
瀬「さんきゅ。お前んちの卵焼き出汁効いてて美味いんだよな〜」
夢「…」
瀬「…また喧嘩したのか?由紀子さんと」
夢「…した」
瀬「…大変だな、お前んち」
夢「別に…」
瀬「…」
沈黙が流れる。
俺の幼馴染、瀬戸口守は卵焼きを頬張りながら沈黙を耐えていた
たまに流れるこの沈黙が俺たちにはとてもきつい。
瀬「…あ、そーいやさぁ」
先に沈黙に耐えられなくなったのは守だった。
瀬「この都市伝説、知ってる?」
夢「…何それ」
瀬戸口が見せてきたスマホには、個人が書いたブログが映し出されていた
見るからに胡散臭そうだ
瀬「俺たちの学校の近くにさ、廃ビルあんじゃん、あそこになんかあるらしくてさぁ」
夢「なんか?」
瀬「そう、よくわからんけどさ」
夢「ふーん…」
瀬「それでなんだけど!」
瀬「今日の夜!行ってみないか!?」
夢「…え?」
【深夜24時 廃ビル】
夢「マジで探すのか?」
瀬「ここまで来たら探すしかないっしょ!」
7月のくせに妙に寒い廃墟の中には、瓦礫の山ができており
これと言ってなんかある雰囲気ではなかった
瀬「…なんもないなー」
夢「…そろそろ帰ろう。これ以上居たって何も「あ!」
俺の声を守が遮る
瀬「なんかある…」
夢「…え?」
守が震える指で、指差したのは青い光が漏れている古いパソコンだった。
瀬「俺パソコンとか詳しくないけどさぁ、これめっちゃ古くね?」
夢「だよな…映画でしかみたことがない」
パソコンというよりブラウン管テレビに近い見た目をしたパソコンには
真っ青な画面に、白い字でこう書かれている
『我らオッドホテルは、夢見テルを歓迎致します』
瀬「…テル、何か知ってるか?」
夢「…知らない。」
瀬「じゃあなんで——じが—-されるんだろ」
夢「?ごめん、今なんて言った?」
瀬「え?だか—-ん————-ろ」
聞こえない
守の喋る言葉にモザイクがかかってるようだ
頭が痛い
夢「…」
瀬「て-?——–い—わる-の–」
徐々に守が遠ざかっていく気がする。
行かないでくれ
瀬「–?」
瀬「—」
わからない
聞こえない
…
【???】
…
あ
体が重い
俺は随分長い間寝てたようで、体が硬直してしまっている
目も開きにくい
?「だいじょーぶ?」
誰だろう
声が聞こえる
俺は鉛のように重い瞼をゆっくりと開けた
光の調節がおかしいせいか、数秒見えなかったが
やっと視界が開けた時、俺はその景色に見覚えがあった
血のように真っ赤なカーペット、温かい光
とても見覚えがある
ここは、俺の夢の世界だ。
?「ようこそ!夢の世界へ!」
そして、俺の目の前で嬉しそうに手を広げるガラクタは
どこからどう見ても怪物だった。
『episodes1 ようこそ、夢の世界へ』
#sprunki