寮部屋のドアを開けようとして、ロメはふと手を止めた。
「(……ザックさんがルチオさんの家に泣きつきに来た、ってハルちゃんに知られたら、ただでさえどん底だろうザックさんの評価……挽回不可能になっちゃうかな。ここは、そ知らぬふりの方がいいのかも……)」
ロメは深呼吸し、ドアを開けた。
「ただいま」
「あ、あれ?」
ベッドに寝転び、ゲーム機を覗き込んでいたハルが顔をあげて、きょとんとした。
「ロメ氏? 今日は夕方までルッチーんとこじゃなかったっけ」
ロメは平静を装い、ぎこちなく笑った。
「う……うん、雨が酷いから早く帰った方がいいかなと思って」
「あ、そうなんだ。どうやって帰ってきたの? 電車、まだ止まってるよね」
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