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アラバスタから数日、俺はローグタウンに着いた。
「ありがとう、またどこかで」
狐の面をつけたまま、俺は船員に礼を言う。彼らは笑顔で手を振ってくれた。
それから俺はローグタウンを歩き始める。変わってないなぁなんて思いながら歩いていると、処刑台の方が騒がしかった。俺は処刑台の方へと走る。するとそこには、 ルフィがいた。あっぶねぇ、今日だったのかよ……。ギリギリの到着だったのか、俺。
ルフィの名前を呼びたい衝動に駆られたが、ぐっと堪える。
「コラー! そこの君ーっ! 今すぐそこから下りなさい!」
警官が拡声器を持ち、ルフィに叫ぶ。仕方ない。あの処刑台は世界政府の特別管理下にあり、登る事は厳しく禁じられているからだ。だがルフィにそんなことを言ったところでまあまあなんて言われる。
「下りてこないなら逮捕するまでだ、行くぞ」
そう警官が言って処刑台の方へ一歩近づいたとき、警官が金棒で殴り倒される。広場にどよめきが広がった。
「フッ、雑魚の出番じゃないのさ。……探したよ、ルフィ」
警官を殴り飛ばし、微笑と共にルフィを見上げるのは黒髪の美女。……毎度思うが容姿変わりすぎだろう。めちゃめちゃ綺麗だな。
「え……」
ほらルフィも戸惑ってるやんけ。老若男女問わずに視線を集めるアルビダ。いやぁ、目がクラクラしてくるな……俺これハンコック見たら死ぬんじゃね?今のうちに耐性つけとかなきゃだなぁ。
アルビダはそのままルフィに話しかけ続けている。警官が現れたりもしたが、アルビダに目を奪われてまともに動けていない。もっとしゃんとしろ……。
「ん…」
俺はその場から少し離れる。噴水が爆破される。口癖なだけあって派手だなぁ。バギーは…。もうちょっと離れておくか……。
「ど、道化のバギーだ」
誰かが言う。広場に現れた赤鼻の男が道化のバギー、海賊であることがわかり、恐怖が波紋のように広がっていく。
だが、バギーが叫んだ。
「民衆ども、派手にそこを動くな!これからこの俺様の恐怖をたっぷりと見せてやる」
その言葉を合図に、ルフィの首に板がかけられる。その姿はまさに今から処刑を受けられる罪人そのもの。
「見よ、全世界数千億の俺のしもべたちよ。これから公開処刑をド派手に始める!」
そして始まった公開処刑。バギーが処刑台に上がり、サーベルを握っている。
「光栄だろ麦わら、海賊王と同じ場所で死ねるんだ」
バギーの笑い声が響く。俺は広場で処刑台を見つめ続ける。遠くから雷の音が聞こえる。空を見上げれば、黒い雲が渦巻いている。雨が……いや、嵐が来るんだったか。
「罪人、海賊――モンキー・D・ルフィはつけあがっちまって、俺様を怒らしちまった罪により、派手に死刑! ギャハハハハ!!」
バギーが高笑いをしている。
「はいこれより派手処刑を公開執行します」
ルフィがもがいているが、ここは俺が出る場ではない。むしろ、これから起こる奇跡を早く見たくて気が急いてしまっている。落ち着け……落ち着いて……。
空に分厚い雲がかかり、ゴロゴロと雷が鳴る。
「おれは! 海賊王になる男だ!!」
ルフィの言葉がこだまする。民衆がざわつき始めた。そりゃそうだ。ここは海賊王が死んだ町。その町で「海賊王になる」だもんな。
バギーが再びサーベルを握りしめた時、2つの声がこの場を裂くように響いた。
「は、はゎゎ……」
2つの声はルフィのクルー、サンジとゾロだ。
えっ、サンジすっごく大きくなったね……俺がバラティエに会いに行った時はチビナスだったもんな……。えっ、うわ、かっけぇ……。俺は思わず目を細める。
そんな俺とは別に、民衆が開けていく。もうこの場にいるのが耐えきれないほど怖くなってしまったのだろう。だがそんなことも構わず、バギーがサーベルを天へと振り上げる。
ルフィが仲間の名前を呼ぶ。
「わりぃ、おれ、死んだ」
その言葉と共に、ルフィはにかっと笑った。サーベルの刃がルフィの首に触れる瞬間、空に光が走り、雷が落ちた。広場に、否、処刑台に。雷が落ちたことによって処刑台が燃え上がり、倒れる。
「やっぱ生きてた! もうけ!」
足元に落ちた麦わら帽子をかぶり、ルフィたちはこの島を出るべくその場から逃げ出した。広場に海兵が流れ込んでくる。