「っはは……すげぇ…」
「めっちゃ痺れた……」
俺の言葉と同時に、誰かの声が重なった。見れば、そこには緑色の髪の男が処刑台をキラキラした目で見ていた。なんか見たことあるな……あっ、ドレスローザに出てきてたな…? 原作は読んでないけど、アニメでちらっと見たことがある気がする……。
「今の見たか!? すごかったべな!? おれァ、今まで生きてきた中でこんなに痺れたことはねえべ!!」
「……う、うん……凄いよね……ルフィは…」
興奮気味に話す彼に、俺は苦笑いしながら答える。
「あの方、ルフィって言うんだべか!?」
「そ、そうだよ。3000万ベリーの賞金首だよ」
俺がそう言えば、彼は目を輝かせる。
「ルフィ……先輩…!!!」
その瞳には尊敬と憧れが宿っていた。それを見て、俺はつい笑ってしまう。
「っふ、はは。流石だなぁ、ルフィは」
「あんた、ルフィ先輩のこと知ってるんだべか!?」
「ま、まあ……。数年以上会ってないけど……知ってるよ」
俺がそう答えれば、彼の目が更に輝く。
「教えてほしいべ!!」
そう言って男は俺の腕を掴み、酒場の方へと引っ張っていく。
「ま、待て待て、お互いの名前も知らないだろ」
「それもそうだべな! おれぁ、バルトロメオ、この辺でギャングやってるべさ、よろしくな!」
「俺はジェイデン。気ままにこの世界を旅してる旅人だ。よろしく」
それから酒場で俺はルフィについて根掘り葉掘り聞かされることになる。ルフィの記事をまとめたスクラップブック、作っておいてよかったな。
Noside
「ジェイデン、おめー酒弱いなら先に言っとくべ…」
「んふふ、へへ、らってろめおが、るひのことしりたいってゆーから」
べろべろに酔ったジェイデンがバルトロメオに肩を借りながら歩いている。その足取りもおぼつかない。ジェイデンがバルトロメオより小柄でなければ危なかっただろう。
先程まで一緒に飲んでいたバルトロメオは、心配そうな表情を浮かべている。だが、ジェイデンはにこにこへらへらと笑っていてとても楽しそうである。
「おれ、おさけのんだのひさしぶりだ~! ふふ、はは、たのしぃ~」
「面倒な酔っ払いだべな…。おめぇ家どこだ?」
「んぅ? おれいえないよ? きょおのひるに、ここきたばっか!」
舌足らずに喋っているせいで聞き取りにくい。しかし、言っていることが本当ならば、ジェイデンには泊まる場所がないということだろう。今から宿を探させるわけにもいかない。
仕方ない……と、バルトロメオはため息をつき、自分の家にジェイデンを連れていくことにした。
部屋に入り、ソファに座らせると、水を渡した。それをごくごくと飲み干していく。少し落ち着いたようだ。
「あのなー、ろめお、これなー、おれのなー、びぶるかーどなんだー」
「ビブルカード? なんだべ、それ?」
「これあるとなーおまえがおれのとこにこれんだよ」
「はぁ?」
どういうことだと聞いてもジェイデンはけらけらと笑うだけでまともな説明はしてくれない。
そしてジェイデンはそのままソファに倒れ込むように寝てしまった。余程疲れていたのだろうか? バルトロメオはため息をつきながらもソファで眠るジェイデンに毛布をかけてやるのだった。
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