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どうしてこうなったか記憶には無い。
ただ、僕が彼女を好きなことは事実だ。
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「ねぇ、部活一緒だよね?私、モネ。よろしくね」
入学して1週間。初めて話しかけてくれた女の子。すごく可愛くて儚い雰囲気のクラスメイト。
「あ、えと、僕、ハペ…」
「ハペ…くん?ちゃん?」
「ちゃんでいいよ」
「わかった! ハペちゃんよろしく!!」
ただのクラスメイトで部活仲間。
それだけのはずだった。
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「別れよう。今までありがとう。」
6年続いていた彼氏に振られた。
異性として見れない、と。
そんなもんか。その程度か。
思考とは裏腹に涙があふれる。
大丈夫なはずなのに。
次の日、登校した。
モネに別れた事を話した。
「嘘、なんで…」
「なんか異性として見れなくなったっぽいわー笑」
心配されないように笑う。笑い話にする。
気が付くとモネの腕の中だった。
ふわっと言葉にできないような落ち着く香りが僕の鼻腔をくすぐる。
「笑わなくていいよ。大丈夫。私がいるよ」
泣きそうになる優しい声で囁かれる。
モネが右手で手を繋いでくれる。
僕は背中に手を回す。
まだ暑さがじっとりと肌に貼りつく9月の上旬。
優しさに浸っていた。
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休み時間。
僕はいつも通り1人。
今日は何をしようかと悩む。
「ハペちゃん」
声がする。机に伏せていた顔をあげるとモネが立っていた。
「話そうよ! 暇でしょ?」
「別に暇じゃないし…」
「机で寝ようとしてたくせにー」
楽しい。
モネは僕の趣味をよく知ってくれて、共通の趣味があるから話しやすい。
まぁ、僕の趣味の半分はモネに布教されたものだが。
でもすぐ邪魔が入る。
「何話してんのー? 私たちも混ぜてよ」
いつもは目すら合わせないくせに。
モネといると知らない同級生が話しかけてくる。
ズキ
…ずき?
「─────って、ハペちゃん?聞いてる?」
「ん、あぁ、ごめんごめん」
なんだ、今の。
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しばらくして。
クラスの奴らとは話せるようになった。
それなりに会話ができる。
でもその分モネとの時間が減る。
「あははっ なにそれー」
モネがクラスメイトの肩に触れる。
チク
…今度はなんだ。
「モネ可愛いねー 手ちっさー」
クラスメイトがモネの手に触れる。
ゾワ
…また。
最近続くこの感じ。
本当になんなんだ。
「ハペちゃんは指細長いよねー 羨ましーい」
「ほんとだ!! ハペちゃん手おっきい!!」
モネに手を取られ合わせる。
手が繋がれる。
キュ
顔が熱い。…なんで。
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もちろん学校には修学旅行というものが存在して。
ディ█ニー行く予定があった。
自由行動していいとの事。
モネ、誘ってみるか….
「ディ█ニー一緒に回らない?」
「あ、行く友達先に約束しちゃった。ごめんね」
「あぁ うん、おっけー楽しんできて」
ズキ
嫉妬。
今知った。
モネが他の誰かに触れられたり、過ごしていると胸の奥が痛くなる。
こんなの、今まで好きになった人にしか─────
あぁ、分かった。
僕、モネが好きなんだ。
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