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そのストレス、晴らします。

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そのストレス、晴らします。

1 - 第1話 プロローグ 【エピソード#1】

♥

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2023年01月17日

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“そのストレス、晴らします。”

そう書かれた看板が目立つこの店では

“日本のスパイ”とも言われるとても有名な従業員が

依頼者のストレスを晴らす為に

強盗から殺人まで何でもするのである。


「ふぅ…」

コーヒーを飲みながら赤紫色の髪の男が溜息をつく。

彼こそここの従業員のグルだ。ここでは真面目な方で、

他の従業員からよく好かれている。

「どうですか?淹れたてのコーヒーは」

優しい目でグルを見つめる黄色の髪の男はクルル。

グルの後輩だ。従業員よりか客に好かれている。

「美味い。クルルも飲めばいいだろ。」

「いや〜俺は苦いの苦手なんで!」

そう言ってクルルは苦笑いをする。

グルは目を細くしてクルルに言った。

「お前、昨日の夜ブラックコーヒー飲んでただろ。」

「えっ…バレましたか?」

「真横で飲んでたじゃないか。うめぇって言いながら」

「疲れてたんですよ。俺も。」

「ふぅん。」

グルが納得して頷いていると勢いよくドアが開いた。

「ごめん!兄ちゃんたちに渡した予定表明日のやつだった!」

瑠璃紺色の髪をした青年はサーフィー。グルの弟であり

ここの従業員だ。従業員の中でも年下である。

「はぁ?!ふざけるなよ?!なら依頼は?」

「えっと…十分後!!」

「間に合うかよ!どうしろってんだ?!」

グルとサーフィーが揉めている間に

クルルが急いで支度をしていた。

「グルさん方!今すぐ支度して侵入しますよ!」

「急がないと…もう7分です!」

「7分?!クソ…サーフィー!武器とペストマスク持って来い」

「アイアイサー!」

グル達はペストマスクを被って依頼された家に行く。そして

目的の人物の行動を録画したりして訴えたりもする。もしも

見つかった場合武器で攻撃をして骨も残らぬよう燃やす…。

見つかったら終わり。息もできぬ仕事なのだ。

「よし。行くぞ。」

グルが言うとすぐにクルルとサーフィーは外に出た。

「ここから左に行けば裏道に入りますので見つかりません。」

「そうか。なら裏道を通ろう。」

「裏道なんてあるの?すげぇ!」

「それくらい知っとけよ。兄として恥ずかしいんだが?」

「毒舌だなぁ…クルルには甘いくせに。」

サーフィーがちぇっと外方を向く。

「あ、着いたぞ。」

「おぉ。ここですね!」

「豪邸じゃん?!」

目の前にはとても大きな家があった。

どこから入れば良いのかも分からない。

「どっから入るのさ?監視カメラあるよ?」

「変装する。ここの主人の妻にな。」

「えっ…女装?俺たちはどうすんの?」

「友達として入ればよいでしょう。一か八か入れますよ。」

「もしも……入れなかったら?」

「監視カメラぶち壊して主人がいない間に侵入します。」

「怖っ。」

「仕方ないだろ。そういう仕事だからな。」

「うわっ兄ちゃん手慣れてんじゃん。普通に女装してる。」

「お前、顔良いんだから女装しても違和感ないだろ。」

「確かに!」

こうして3人とも変装し終えたとき、グルがドアをノックした。

「なんだね?」

「ごめんアナタ。鍵忘れちゃって…」

「鍵を忘れた?ホントお前はおっちょこちょいだなぁ。」

「そんなことないわよぉ…」

グルが声を変えて言う。サーフィーも震えながら続けた。

「私、この子の友人のアロンと申します。家に帰れなくなったので、今日一日泊まらせてもらっても宜しいですか?」

「あぁ。大歓迎だよ。3人とも入って入って!」

家の主人は気安く家に入れてくれた。

これがあんなことになるとは思ってもいなかっただろうに……

そのストレス、晴らします。

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