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テラーノベルの小説コンテスト 第3回テノコン 2024年7月1日〜9月30日まで
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“「人生において楽しいか楽しくないかなど、

私からすればささいなことに過ぎん・・・」”




ーーその言葉と目の前にいるオレではないずっと先を見ているような目が今でもオレの心を占めている。



更生プログラムが始動され無邪気な淵源(イノセント・ゼロ)の息子の一人であるファーミンが、砂の神覚者オーター・マドルの下で働き始めてから早一ヶ月がたった。

始めはお互いの価値観の違いから衝突する事がたびたびあったものの、共に過ごし少しずつ信頼関係を築いていき今では雑談をするまでになった。


そして今日も、執務室にて今日の分の仕事が一段落ついたオーターとファーミンの二人がソファーに並んで座りながら雑談をしていた。

するとオーターがこう切り出した。


「以前から思っていたのだが、貴方よく更生プログラムに参加しましたよね。」

「ん?ああ、お前がいたからな。」

「私がいたから、ですか?」

「そうだ。じゃなきゃオレは参加してない。お前と対峙したあの時からずっと、お前のあの言葉とその目が忘れられなかった。」

「・・・!?」

ファーミンが両手を伸ばしオーターの頬に手をそえ、オーターの特徴的な螺旋状の瞳をじいっと見つめてきた。ファーミンとオーターの視線が絡み合う。

こころなしかファーミンの瞳の奥に熱がこもっているような気がしてオーターの心臓がドクンと大きく音を立てた。


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