青桃
神秘的(?)
俺はずっとこの森の神的な存在だ
もう何百年もここで過ごしている…がそろそろ飽きてきた
毎日毎日なにかの刺激を探すも何もない
だけど、ある日森の敷地が買われた
様子を見るに車屋か何かのようだ
だがそれ以外には特になにもなく暇…というか毎日シンナーだの塗料だの、とにかく匂いが凄い
不快ではあるが何百年もあるこの森がその程度で汚されるわけでもないから放置していた
桃「暇だなぁ…」
何をしていても日常が変わるような刺激がない
毎日森と敷地の境目の木の枝をブランコのようにして遊ぶくらいしかやることがない
青Side
俺は車屋を設立する為にある森の敷地を買った
そこは小鳥のさえずりが聞こえたりたまにリスがいたりしてとても居心地が良い
本来ならもっと交通に便利な場所を買うべきなのだが、体に良くない物質も扱ったりする為、少しでも浄化出来る場所に設立しようと思い、この森に決めた
だいぶ起業作業も落ち着いてきて余裕が出来たから森の中を少しだけ覗いてみることにした
そうすると以外に近いところに木の枝が垂れてブランコみたいになっている場所を見つけた
高さ的にも体重的にも微妙に乗れなさそうではあるが何故かとても神秘的だと思った
そのブランコは風が吹いていないのにも関わらず揺れている
もしかしたら誰か…何か霊的なものがいるのかもと思ったが不思議なことに悪い気はしなかった
桃Side
初めて人が近くに来た
どんなやつかと思っていたが以外に顔が整っている
こんなイケメンが車屋やってんのか…と久しぶりに面白いと思った
しかも何故かそいつはこっちを見てくる
俺見えてんのか…??
なんて少し心配になったがその後は何もなかったかの様に戻って行った
少し楽しかったしもし今度来たらなんかプレゼントでもしてあげようかな…♪
青Side
やっぱりあのブランコみたいなのが気になり次の日もきてしまった
昼休憩の時間だったしせっかくだから自然を見ながらご飯を食べようかなと思ったその時、その一瞬でブランコの周りに藤の花が咲いた
青「…ぇ…ッ!?」
青「いや、どういうことやねんッッ!?」
謎にめちゃくちゃ綺麗やし
青「…まぁ…綺麗やし…せっかくならありがたく見ながらお昼ご飯食べるか…??」
その日はそのままご飯を食べて仕事に戻った
いや全然訳が分からないが(((
桃Side
桃(あ、また来てくれてる…!)
あの人は次の日も来てくれた
なので有言実行しようと思ったが良く考えたら何をするか決めてなかった
…とりあえず花でも咲かすか
確か藤の花は…花言葉が…
いろいろ考え藤の花を咲かせる事にした
桃「…咲け」
俺が一言発した瞬間、沢山の藤が咲いた
あの人も驚いてるけど心なしか嬉しそうに見えた
また来てくれるかな…♪
青Side
あの不思議なことが気になり結局今日も来てしまった
昨日と同じ様にブランコを見つめていると今度は地面にカスミソウが咲いた
青「今度はこっちなんか…」
なんだかこちらも楽しくなってきて明日も来ようと思ってしまった
青「ほんまになんなんやろなぁー…」
家に帰って考えてみるもなにも分からない
青「…調べてみるか」
自分でも何を思ったのかはわからないが花言葉を調べようと思った
青「藤の花…花言葉…」
藤の花の花言葉は、歓迎、恋に酔う、忠実な優しさ、決して離れない…
どういう事かは分からないがもしも、誰かが意図的にやってる事であるなら嫌われては無いだろう
カスミソウは…幸福、感謝、親切、清らかな心、無邪気
これは確実に好かれているのかもしれない…
調べているうちに1つ、不穏な記事を見つけた
『藤の花は山の悲鳴』
そんなことないと批判も受けている。しかし山の悲鳴と言われている理由としては
放置しておくと、つるが木々に食い込み、木材としての価値を損ねる…
だそうだ…もしもこれにも意味が含まれていたとしたら咲かせた人はなにか…辛いことでもあるのだろうか…?
とりあえず明日も行ってみよう
桃Side
あの人は今日も来てくれた
今日は…
桃「咲け…」
青「…これは何の花や…?」
青「検索するか…」
気づいてくれるだろうか
青「エリカ…ね」
青「なぁ、そこに…おるん…?」
青「花言葉…調べたよ」
青「出てきては、くれへんの?」
青Side
なんとなく花言葉を調べていくうちに、本当に誰か居るのではないかと、推測が確信に変わっていった
今日も何かしら花が咲いたら…話しかけようと思っていた。案の定今日も花が咲いたから話しかけてみたが返事は返ってこない
青「今日は答えてくれへん?」
桃「答えたら…来てくれなくなっちゃう…ッ、?」
青「!」
青「やっぱりおったんや…♪」
桃「引かないの…?姿も見えないのに…」
青「楽しませてくれたやん♪良いことをしてくれた人を引くことなんかあらへんよ♪」
青「それと、答えてもまたくるから♪」
桃「ほんと、ッ…!?✨️」
青「ほんまw…そろそろお昼休憩終わってまうなぁ…明日な、休みなんよ」
青「明日もくるからゆっくり話そ♪」
桃「まってる…!」
驚いた
ほんとに何かがいたなんて。今まで霊的なものは一切信じていなかったのに信じざるを得ないことが起きてしまった
とりあえず明日…また行こう
青「きたで」
桃「待ってたよ…♪」
青「姿…見せてくれんかな、?」
桃「スゥッ……どう、かなっ…」
青「かわい…」
桃「…へッッ!?///」
幽霊ってこんなに可愛いものなのか疑いたくなるほど可愛いやつだった
とりあえず冷静に質問しよう
青「君は、誰なん?」
桃「俺はね…ここの森の神…みたいな感じなんだ」
青「神ってほんまにおるんや…」
桃「まぁね…♪」
青「…咲かせてくれた花って…やっぱり花言葉に意味があったんよね?」
桃「…俺ね、ずっとここに一人でいて最初のうちは楽しかったんだけど…だんだんやる事が無くなって…暇になって、寂しかったんだ」
桃「だから君が来てくれた時、嬉しくて…もしまた来てくれたらなにかしてあげたい!って思って…」
桃「花を咲かせたら、もしかしたら話しかけてくれるかもなって…♪」
青「そっか…♪」
今まで神様なんて贅沢をしたりなんでも出来るものだと思っていた
でも、この子はずっと一人で寂しかったんだろう
俺に出来ることがあるかは分からない
けど……
青「君の名前は…?♪」
桃「…ない」
青「え?」
桃「名前…ないんだ…」
青「…じゃあ……ないこ♪」
桃「ないこ…?」
青「そ♪どう?」
桃「ないこ…ッ…✨️ありがとう!((ニコッ」
青「いーえw」
桃「お兄さんはの名前は?」
青「俺は、まろ!♪」
桃「まろ…!♪また来てくれる…?」
青「もちろん…♪約束な♪」
桃「うん…!約束♪」
数◯◯後______________
「ねー知ってる?あそこの森に入るといつも笑い声が聞こえてくるらしいよ?」
「なにそれ…怖くない…?」
「ね……なんかそこに廃墟があるらしいんだけど昔はそこに車屋さんがあったんだって」
「余計怖いんだけどー…」
『このブランコ意外に楽しいなー♪』
『でしょ?♪』
『この森最高やね!♪』
『うんっ!♪』
ちょっとした秘話?的なものをTwitter(X)に呟くつもりですw見れる方は是非!
コメント
6件
X見たいぃぃぃぃぃいぃい 気でブランコしてる桃ちゃん想像したら可愛すぎてタヒんだ() 青くんてやっぱ誠実というか…優しいし…良い…(?) 花言葉っていいよなぁ!
神すぎる… 恋愛と言うよりはなんとなく友愛の方だったかな?(間違えてたらごめん! 桃ちゃんはめっちゃ偏見だけど、幼児の見た目してそう(( 青さん森で車屋は環境に良くないぞ… 桃ちゃん森に車屋とか怒ってもおかしくないような立場なはずの森の神なのに怒らずに逆に歓迎するとか優しすぎる 花言葉で思いを伝えるってなんかロマンチックでいいよねぇ!