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私を助けてくれた人

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私を助けてくれた人

18 - 第18話

♥

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2024年06月17日

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とある飲食店でのバイト日時を増やした。



実家にお金を入れない代わり

仁人くんのお家に居候させてもらっているお礼に

私に出来ることはなんでもすると決めて

生活費を稼ぐことにした。



でも、いつか調理師免許を取りたいから

その為に日数を増やし

時間を延ばしただけだから

結局は自分の為なんだけどね。





「はぁー、…」




ソファーに雪崩れ込んで溜め息をつく私に

仁人くんが言い放つ。




「今日1日でそんなになってどうなるの?」

「それは私も思ってる…。まじで体力…!」



びっちりしごかれた。

でもそれが社会で仕事。

だからこれは、体力がなさすぎる私の問題。






「今まで運動して来なかったつけがぁー…!」

「いいから風呂入れ。」

「じゃあドライヤーしてよね。」

「はぁ?んなもん、自分でやれ。」

「うわぁー、吉田さんつーめーたーいー。」

「知らね。いいからさっさと風呂入る!」

「ふふ、はぁーい。」




吉田さんの言葉遣いが好きだ。

声も、話し方も、声のボリュームも。

全部全部、私の落ち着ける要因。










「ん、今日は寒いから鍋。」

「やったー、お鍋!おネギいっぱいだぁー!」

「危ないからはしゃぐな。」

「ふふ、 」



お風呂から上がると グツグツお鍋。

なんだかんだ言いながら

結局優しい仁人くんに甘えてしまう。



「あ、ごめん。電話出てくるね。」



マネージャーからだって言って

席を外す。



なんだか嫌な予感がして

その予感が的中しないそうに

ひっそり祈ることしかできなかった。









「ごめん、バレたみたい。 」

「私の存在、?」

「うん。」



言葉が出なかった。

だって、物件一緒に探してあげるから

もうちょい待っててって保留にしたのは

仁人くんじゃん。


バイバイしなくていいって

言ってくれたのに、。




「出ていく、、」



泣きそうになって、泣きたくなくて

涙を隠すように、誤魔化すように

勢い任せで仁人くんの家を飛び出した。














公園の屋根付きベンチに寝転んで

『今日は野宿かな』なんて考える。





「なにしてるん?」



声がした。

座り直して顔を上げると、舜ちゃんがいた。




「そっちこそ、」




突き放すようにぶっきらぼうに言えば




「仁ちゃん心配してた。」


と、ひとこと。



「それがなに?私は別にどうでもいい。」

「…出ていくって本気、?」

「そりゃ本気だよ。迷惑かけらんない。」

「だって、みんなに迷惑かけるんだよ?」



ふっ、と笑えば

何故か眉を下げて泣きそうな顔をする。



「別に私がいなくなっても、」



『寂しくないでしょ』って言おうとしたら



「それ以上は言わんといて、。」



より一層、困った顔をした。

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