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わぁ〜っ!ありがとうございます!性格に書いてないのにすぐ笑う所まで何故かバレてましたw
もも言葉選び上手すぎない?? 例えばうたくんの所の帰路とかさ! うちなら絶対帰り道って書いちゃうかも🫢 あと言葉入れる所も! あすたの所の「凄く美人になっていたと思う」の前に思えばって入れてるけど、うちやったら入れてなかったかもしれんw入れたとしても「そういえば」とかしか思いつかんしw もも毎回うちの事べた褒めしてくれるけどうちより書くの上手いからね??????うちも毎回長文送ろうかな…🙄
(そろもんが言ってた…新しいヤツって、これか…)
コンビニの雑誌ブースの前に棒立ちしている俺__うたは、目の前にずらりと並ぶ…男が好きな雑誌を真剣にじっと見つめている。
そろもんに紹介されたのだが…コンビニで堂々とエロ本を立ち読みできるほどの度胸は持ち合わせていないし、何より俺自身、今はそれほど読みたい気分では無い。
でもまぁ、…少しだけなら読んでやってもいい。
そろもんとの話題にもなるし。
と思って、少し手に取ってみる。
その時、何かいい香りがした。
ぱっと振り向いてみると、可愛らしい女性が通りかかった。
こちらが余りにも勢いよく振り向きすぎて、向こうも肩をビクッとさせてこちらを向いた。
この人、かなり美人だ…。
肌も真っ白だし、目も大きければまつ毛も長い。
髪もサラサラで、いい香りの原因はこの人の髪だろう。
あまりの美人さに見とれていると、戸惑ったような口調で声を掛けられた。
「…えっと、何ですか…?」
しまった、俺この人の事ずっと見てたのか…
この人からすればただの気持ち悪い人じゃねぇか、俺。
「あ、えっとその、すいません…!綺麗な方だなと思って…!」
「…お世辞なんかいいです」
言葉とは裏腹に、女性は笑顔でこちらを見た。
「…いや、お世辞では…」
「あ、それとここ、立ち読み駄目ですよっ!」
俺の言葉を遮るように、上目遣いで俺に注意してきた。
(なにこのシチュエーション…っ!//)
漫画みたいな美人が、俺のこと上目遣いで見つめてるんだけど?
「あ、そうなんですか…!ごめんなさい、ありがとうございます…」
そう言って慌ててその本を棚に戻そうとした。
「何読んでたんです、か…」
ひょこっと俺の手元に顔を覗かせた彼女は、ぎょっとした目でその本を見た。
やべ、俺エロ本読んでたんだった。
「あ〜なるほど…あ安心してくださいちょっとえっちな本なんて全然見えてませんので…」
「いやガンガン見えてるじゃないですか。」
女性は気まずそ〜うに目を瞑って後ろに下がっていく。
「いやいやいやッ違うんですよ、これ友達に読めって言われてて…!」
「こういう人に限ってむっつりなんだよなぁ〜…」
と呟く女性。
何だこの人…全てお見通しだと…?
「…なるほど?スケベではあるけどさっきの……本、を友達に勧められたのは本当…と。」
「そう、その通り。」
「…やっぱりむっつりじゃないですか」
「それは…まぁ。」
「なんだそりゃ。」
見た目は超絶美人なのに、話すと意外と面白い人だなぁ。
俺この人と話のノリ合うかも。
かれこれ15分くらい店の中で話してるし…。
さっきからちらちらこちらを見てきて何か買えやオーラをぶっ放してくる店員さんの視線が痛い。
「…なんか、買いますか?」
「……ですね!笑」
この人、すぐ笑うんだなぁ。
「お会計500円丁度になります〜!」
買ったのは2人とも安いものだったので、2人で同じレジに並ぶ。
さっきの店員さんは、俺たちがやっと商品を買って上機嫌。
……ここは男らしく、奢っちゃうか。
「これ、丁度で」
「丁度お預かりします」
「え、?ちょ、」
困惑している様子の彼女。
「あ〜、いいんですよ。注意してくれたので、借り作ってましたし」
「あれだけで…?」
本当はカッコつけたいのもあるんだけど。
「ほんとに、気にしないでください」
と俺が笑うと___
「…ほんとに悪いですよ……ありがとうございますっ!」
彼女も可愛らしく微笑んだ。
彼女の名前は「にや」さんと言うらしい。俺より2つも年下で、まだ大学生だ。
「俺より上かと思ってた…」
「私も下だと思ってた!」
「……それはなんかおかしくない?」
で、ひとつ気づいた事がある。
帰路がめっちゃ一緒。
そのお陰で長いこと喋れるけど……もしかして家めっちゃ近所だったりする?
「うたさんは…趣味とかあったり?」
「趣味…え、っと…ゲーム、とか」
「そうなんだ、!!…確かに偏見だけどゲーム上手そうです!」
「そ…かな?」
生まれて初めて言われた…。
「あとは、…音楽、好きかな」
「へぇ〜!凄いなぁ…器用なんだ!」
「器用って訳ではないけど…笑
最近から、頑張ろうって決めたんだ。ピアノとか」
「ピアノ…!すごい、かっこいいです!」
「そう、かな…?ありがとう!…ございます?」
「敬語なんて外しちゃってください!私はともかく、うたさんは年上なんですから!笑」
いや、…顔面偏差値バカ高女子にタメは、ちょっと…な?
「じゃ、にやさんも俺にタメで喋ってね」
「お!いいですよ〜?笑」
「その時点でアウトなのよ」
そんな他愛もない話を長いことしていた。初対面の人とこれだけ話が盛り上がったのは久しぶりだな……
「…あれ、うたさんのお家…ここ?」
「あ、うん。そうだよ」
「…え、ちょっ、…嘘」
「いやいや自分ち教えるのに嘘つくわけないでしょ」
「私のおうち…あそこなんですよ」
と、指差した先は…3軒ほど隣の一軒家。
…え、嘘だろ?
「……これは確かに嘘、って言いたくなる。」
「でしょ、!?」
…じゃなくて。
あまり外出はしない方だから近所付き合いとかもそういや
無かったな…
「……いやすごすぎ。」
「…ですね、笑」
そして俺たちは、連絡先だけ交換して解散した。
✻
俺…あすたは、メメントリのスタッフと一緒にサウナに行った帰り道。
スタッフとはさっき別れて、今は1人で家まで帰る途中。
「ううう、寒っ!」
冬の夜って、なんでこんな寒いんだろう。
車で行きたかった…。
歩いた方が運動になるって言われたから歩いたけど、やっぱり歩いても寒いだけでしょ。
第一、、運動する人としない人を一緒にしてはいけないのだ。
人も多いし、寒いし暗いし。
車だったら一瞬なのに…
(さっさと家帰ろう…)
と、少し急ぎ足で歩き出した時だった。
ドン、と誰かと肩がぶつかった。
人が多いからしょうがない事ではあるが…問題はその後。ぶつかった人は小柄な女の人で、男の俺とぶつかった衝撃で転んで尻もちをついてしまった。
「わっ、!!ご、ごめんなさい!!大丈夫ですか…!?」
と、慌てて手を差し伸べる。
すると女性は、驚いたように目を見開いた。
(ん…?)
「…た、くん…っ」
「は、はい…?」
「あすた…くん…?」
え、?
「なんで俺の名前知って、」
そして、俺もはっとした。
「__ラオ、?」
ラオ…俺が中学生の時の友達。俺が3年、ラオが1年だった。
その時自分の気持ちを伝えるのが苦手だった俺は、1年生だけど明るくて楽しそうなラオと仲良くしたかった。
けど、言ったように俺は自分の気持ちを伝えることが苦手だったから、明るくて優しいラオに憧れてたけどそれを口には出せなかったんだ。
それを見て理解してくれて、3年生の男なのにラオから歩み寄ってくれたんだ。
本当にいい人だと思ってた。
だけど色んな場所で結構な冷やかしを受けるようになって…僕は平気だったけど、1年生だったらラオは結構ムカついてたんだと思う。
それが原因なのか…仲良くなって間もない頃、ラオは転校してしまって…それからは俺も受験で忙しくなって、疎遠になって…__
だけど、あの頃の記憶はまだ鮮明に残っている。
「え、嘘…ラオ?」
「あすたくん、?…え、あすたくん…?」
「え、そう!俺!あすただよ!!」
こんな再会の仕方ってあるのか。
「すごい、…久しぶりだね」
思えば、凄く美人になったと思う。
でも、ラオなんだよな。
「久しぶり…!」
ほんとに、ラオなんだ_!
「まじで嬉しい、!!」
思わず両手を広げてラオを抱き閉める。
周りがざわざわしてるけど……そんなの知らない。
「ちょっ…あ、あすたくん…っ…ここ外だから…!」
ラオが顔を赤くして小声で言う。
…そうだ、俺たちもう大人な
んだ。
「あ、っそうだね!?ごっごめん嬉しくて…!」
冷静になって、一気に顔が熱くなる。
こんなに可愛いんだし、きっとまだ大学生だし…きっと彼氏だっているんだろうな……待って、俺なんて事しちゃったんだろ。
「急にごめんっ!ほんとに、!嫌だったよね…?」
「全然…嫌なんかじゃないよ、むしろ嬉しい…」
そうして、俺は中学時代の友達と再会を果たした。
「ラオ、今どこら辺に住んでるの?」
「○○らへん…」
「そっかぁ!結構近いし、LINEも交換したから会いに行けるね〜!」
「嬉しい…また前みたいに遊ぼうね」
「うん!!いっぱい遊ぼ〜!」
なんか、ラオ……前と雰囲気変わったよなぁ…?
前はもっと明るかった、よな…
これも冷やかしが原因なのかな?
昔と比べて、だいぶ静か…?になった気がした。
(でも、家も近いし連絡先も交換できたし、!)
これからは、僕が積極的にラオに話しかけに行こう。
そこから色々な話をしてみ
たが、やっぱりラオのリアクションは薄いことが多かった。
でも、ラオが昔俺に話しかけに来てくれていたみたいに、俺もラオに恩返ししたい。
「んじゃ、まったね〜!」
「うん、またね」
「…はぁ、」
やっぱりラオ、元気なかったな。
元気ない、…のか?
フラれた…とか?
そもそも、彼氏いるのかな?
気になってはいたけど、流石に聞けないや…