花火

花火🍍×☔

なつside

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こさめと花火、か。

考えるだけで口元がにやけてしまう。

なつ

なっちゃん

おう。…よろしく

めずらしいやん、なつが浴衣？

別にいいやろ

2人に手伝いを頼んだ。浴衣は普通にシンプルな紺の縦縞。こさめが着てくれるって言うから着てみようかなって。こさめはどういうの着てくるんだろう。きっとかわいいんだろうな…

なっちゃんうれしそうだね

なつがふと考えちゃうとか。相当だな笑

あとでこさめちゃんに教えてあげたい…

おい、やめろ！まじで！

くっ笑笑

笑うな…

でもまあこさめといるときのお前は幸せそうな顔してるから。その気持ちは大事にしろよ

うん///

たしかに、ふとしたときにいつも頭に浮かぶのはこさめのこと。だからいま、ドキドキしてるんだ。

ふたりともありがと。行ってきます。

楽しんでねっ

いい思い出に。

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なつくん！

俺を呼ぶ声で緊張が増す。

でも平静を装うのなんて慣れてる。いつも通り笑顔で振り返って___

おう、こさ…め

平静なんて保ってられなかった。

こさめ、女物の浴衣着て花飾りつけて…

どんな女よりもかわいい姿で俺をみあげてる。

なにこれ、ありえないくらいかわいいんだが？

予想外すぎて、気持ちの整理がつかずに思わず固まってしまった。

あぁ、こさめが不安な顔してる。

ちがう、ちゃんと好きなのに___

こさめ！

気づいたらつよく引き寄せてこさめを腕の中に収めていた。すこし冷たいこさめの肌に触れる。

そういうことすんなよ、まじで。……かわいい///

この子を離したくない。俺だけをみていてほしい。

そんな思いが溢れる。

ぎゅっ、とこさめが背中に手をまわしてくれた。

そんなところも愛しくって抱きしめる腕をちょっと強めて返す。

ずっとこうしていたいのにな…

じゃあ、こさめ。行こっか

うん！

嬉しそうに笑うこさめにほほえみかえす。

この笑顔、俺が絶やしたらだめだ。守りたい。

こさめ、離れんなよ

そう言って手をとった。

こさめが今は俺だけのものだって、手の届くところにいることを確かめていたくて。