花火

花火　🌸×📢

らんside

---

こさめはなつと、すちはみことと花火にでかけた。お互いに好きなのに、それを出せない人たちが4人。考えるだけでかわいいやつらめ。

これで距離が縮まればいいなって願う。

俺といるまはどうかって言うとたぶん何もない。

俺は頼りがいがあるしかっこいいと思ってるけど。

ちょっと気になるな、みたいな。

でもいるまは完全にビジネスパートナーとして思ってるだろうしなー。

まあ俺も相棒感がつよいのはあるかな。

…そういえばなにしてんだろあいつ

もしかしたらディスコに、、いや、まさかな笑

ポロン

…いる

はあ？なにやってんだあいつ

<おつおつ〜なにしてんのいるまー

<え、らん？！あ、と別に編集だけど

<えーこんな花火の日に仕事？行けばいいのに。

<家から見えるし。人混み嫌だし。行く意味あんまなくねー？

<いやまあそうだけど、んーまあいるまっぽいっちゃそうか

…ぜんぜん花火に興味ない人だったわ。

<おまえは？

<え？

<花火。誰かと行ってるんだと思ってたけど。

なんかちょっとすねてる？

<え、なに嫉妬ですか？笑笑

<…べつにっちがうし。で？

ドキッ

え、なんか普段と全然違うくね？雰囲気やわらかいしこんなこという奴だっけ？

<ま、まあなつとこさめの邪魔しちゃ悪いしな。みこととすちも行くっていうから会うのは避けたいし。いっかなーって思ってたけど…

<ふーん。ひま？

<え？あ、うん暇だけど

<じゃあ家来れば？

<えっ！？

え？なに、ちょっまって？いるまが家に来いって？

そんなことある！？

<もう、来るの？来ないの？

<い、いく！から一晩泊めて？

<っ…いいよ。じゃあ、待ってるから。

どうしよ、なんか変に緊張してきた。

胸がドキドキしてる。

…けど、はやく会いたい。

その気持ちが膨らんでいく。気づいたら顔が熱い。

口元が緩むのが止められないや。

---

あっらん。あがって。

お邪魔します…

なに笑　いつも来てるくね？

やっ、なんでも。会えてうれしい

！？

あっ…

やべ、気が緩んで余計なこと言ったわ…

恥ず…///

どんな反応してるか気になってちらっといるまを

みる。

ほんのり赤いような…気もする

気のせいか？

ずいぶん遅かったじゃん

ああ、お酒買ってきた。せっかくなら飲もうよ

サンキュ。の、割に服とか持ってきてないんかよ、自分が泊まるっていったんだろ？

あ、、、

気持ちが先走ってて忘れてた。

いいよ。俺の貸すから。先風呂入ってくれば。

ありがと…

---

いるまの服だぼだぼ〜みて〜

てろーんとなった袖を垂らしてみせる。

おい、おばけじゃねえんだし

あははっ

いるまはこういう適当なことも許してくれるから楽しい。

それにしても、着てる服からいるまの匂いするの、なんか不思議な感じだ。安心感と同時にドキドキする。

あっあがった！

お、わりといいな。久しぶりにひとりじゃない花火かもなー

そなん？

いっしょにみる人もいなかったしな。らんくらいだろこの時間暇してんの

おい、おまえもだからな？

でもらんでよかったよ。おまえとみれてよかった。

えっ…///

それって…

俺に気があるみたいに聞こえるじゃん。

そんなわけないのに。

無駄に心拍数あげないでほしい。

…綺麗だな

うん

なんだかんだいるまの側は最終的には落ち着く。

お酒も相まってすこし眠くなってきたな。

らん、眠いん？

うん…ちょっと

そか。ここおいで。

うん

…なんからんが俺の服着てんの、変なかんじやな

おれもいるまのにおいする

いるまに笑いかけるとじっとみつめ返してきた。

らん

トンッと距離が縮まる。顔に手を添えられて、あ、キスだってわかった。

ふたりの唇が重なる。

拒もうと思えば拒めた。でもそうしなかった。

いるまなら、いいかな…

ううん、いるまがいい。

恥ずかしいのに、心が穏やかで、幸せな気分だ。

ふいに離れて、言葉もないまま見つめ合う。

いるまがふっと笑って照れたように視線を外す。

さりげない仕草に胸が高鳴る。

ああ俺、これからは今まで通りになんて過ごせないかも。

だっていま、こんなに胸がときめいてる。

至近距離でみつめられて、彼シャツして、キスまでされて…もともとあった小さな芽が大きくならないわけない。

この気持ち、どう向き合ってけばいいんだろ…

でもこれって、いるまは俺のことすき、ってことだよな。

ならどんなにゆっくりでも、俺のペースでしっかり向き合わないとな。