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コメント
2件
この2人いつもは良い意味でバカップルっぽい感じだけどこうゆうのも最高🫶
スターティン!!
放課後の教室。
机と椅子だけが残る、静かな空間。
阿部は、呼吸を整えながら、佐久間に目を向ける。
昨日までの言葉が、まだ胸に残っている。
「……ねぇ、佐久間」
ちょっと照れた声で、阿部が口を開く。
「一緒に、帰ってくれる?」
佐久間は微笑む。
「もちろん」
歩き出す二人。
でも、今日は何かが違う。
阿部が少し早歩きになったり、足を止めては佐久間をチラッと見る。
そのたびに佐久間は、軽くツッコミを入れる。
「おい、走るなよ。置いてくな」
「置いてないって…本当だよ?」
ふたりの間に、小さな笑いが生まれる。
空気が、少しだけ軽くなった。
歩道橋の上、夕日がふたりを染める。
ピンクとオレンジの光が、阿部の緊張を溶かしていく。
「…怖くない?」
佐久間が聞く。
「え?」
阿部は少し驚いた顔をする。
「俺に触れられるのとか、今…怖くない?」
阿部は、頬を少し赤くして答える。
「……怖い。けど、怖くてもいいかな、って思った」
その瞬間、佐久間は軽く手を差し伸べる。
阿部は一瞬、ためらうけど、手を取る。
「……あ、あったかい」
「そうだろ?」
佐久間は少し照れた笑顔。
歩きながら、指先が触れ合う。
小さな手の感触が、二人の距離を本当に詰める。
「逃げなくてもいいんだ」
阿部の心が、小さく跳ねる。
「逃げるなら、俺も一緒に行くよ」
佐久間が言う。
少し真面目で、少しおどけた声。
阿部は思わず笑ってしまう。
「ずるい…そう言われたら、もう逃げられないじゃん」
「それが狙いだ」
佐久間も笑う。
夕日の中で、二人の影が重なった。
手は繋いでいない。
でも、心はもう、確かにつながっていた。
怖くても、距離を詰められる勇気。
少しの笑い、少しの涙、そして少しの誇らしさ。
「今日の阿部、強いな」
「佐久間のほうこそ、余裕ぶって…」
ふたりのやり取りは、少しずつ噛み合っていく。
距離を詰めるって、言葉よりも、行動で示すものなんだと実感する。
街灯に映る二人の影が、ゆっくり近づいていく。
怖さも、不安も、まだ完全に消えてはいない。
でも、今はもう、逃げる理由はなかった。
🌸 × 🍃
どうですか!?少し波を付け加えてみましたぁ