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『』


今日は雲1つない空に薄ら寒い季節。

肩に掛けてあった鞄から本を出し噴水に腰を落とす。

ペラペラと本のページをめくり読んでいるとパシンと読んでいた本を叩き落とされる。


「化けもんがこんなとこいるんじゃねぇよ!」


そう言うと柄の悪い二人組はクスクスと笑いながら去って行く。

その事を確認し落ちた本を拾いまた読み続ける。


我慢、我慢


今にも怒りがこみ上げてきそうだが、その気持ちを抑え最後のページを読み終える。


「ふぅ~」

息を付きぐぅ~と伸びる。

最近はこの噴水の前に座り本を読んだりただただぼーとしたり居眠りをしたりしている。

周りの人は人外がこんな所によく来れるななど小声で話すが聞こえていないとでも思っているのだろうが?

ポッケから硬貨を出しクルリと飛ばすが、硬貨を取り損ねカコンッと音を立て転がって行く。

するとたまたま自分の前を歩いてきた人の足に当たり硬貨がぱたりと倒れる。

「あ、すんませ~ん….」

「 これ、どうぞ」


その人は俯きながら硬貨を拾い自分に差し出す。

俯いているその人の顔を見ると布を掛けており顔が見えない。

その人の服装を見ると灰色のフードを被っておりその姿は自分の姿を隠すような服装をしている。


これは、何かあるぞ…!


自分の勘がそう言っている。

「じゃあ、さようなら」

布を被っている人は硬貨を自分に渡しすぐさま立ち去ろうとする。

「ちょっと待っ」

そう言うともう前にはその人物は居ない。


逃げられたか


チャンスだったのにと後悔をしながら噴水から離れる。


『また明日』


今日は噴水に座りそこら辺に落ちていた木の枝で地面を適当になぞる。

色んな足音が聞こえる。


来た、


「うわっ」

布を被った人の前に枝をブンッと振り通れなくする。ニヤリと笑みが溢れる。

「やぁ」

「あ、どうも…」


その人はフードを引っ張りこっちを見た。


布越しでも分かるほどの殺意を込めて

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