私達が普段から抱いている感情である。
だがしかし、この物語の主人公のように、 常に自分の中の矛盾と戦いながら生きていく人間なんて、果たしてどれだけ存在するだろうか? それどころか、自分自身でさえ、そんな生き方をしている事に気が付いていない人がほとんどかもしれない。
そう考えると、主人公にはとても共感できてしまうのだ。
「生きる事とは戦うこと」
「諦めなければ夢は必ずかなう」
「努力に勝る才能はない」
これらの言葉を素直に受け入れられる人間は少ない。特に後者2つは最悪と言ってもいいかもしれない。前者はまだ改善の余地があるものの、後者はもう駄目だと諦めるしかない。
しかし、この世に完璧なものはないのだ。
だから人は努力し、夢を見る。
それは誰だって同じことだろう。
俺だってそうだからわかる。
だけど、俺は思うんだ。
もし、本当に叶えたい願いがあったら、 絶対に折れちゃいけないと。
自分の限界を知った時、人はそこで立ち止まる。そして自分に言い訳をする。自分は悪くないと自分を正当化して、納得しようとする。そんなの間違っていると否定しても無駄だ。だって自分が一番よくわかっているから。だから逃げるんだ。だけどそれは逃げてるだけじゃない。ちゃんとその先を見据えた選択でもあるのだ。たとえそれが間違った答えでも、後悔しない道を選ぶことは決して悪い事なんかじゃないと思う。少なくとも俺はそう思う。だから諦めちゃダメだよ。どんな結末になろうとも、最後まで足掻いてみる事が大切なんだよ。例えそれで何もかも失ったとしても、それでも構わないじゃないか。失うものがない人間なんてこの世にはいないよ。
もし君が自分の事を強いと思っているのなら、それは勘違いだと思う。
君はただ強がっていただけだ。本当は弱いくせに。
君が信じていたものは全部嘘だよ。君の幻想さ。
真実を見つめろよ! 目を背けるな! 偽りだらけの世界で生きていくのか!? そんなの嫌だろう!! 僕を信じてくれよ! 僕は絶対裏切らないから!!! だから僕のことを見てくれよ!! ねぇお願い……助けて……一人ぼっちはもう耐えられないんだ……誰か一緒にいてよ…………独りじゃ何もできないんだよ……怖いんだよ…………寂しいんだよ……苦しいんだよ……痛くて辛いんだよ……悲しいんだよ……死にたいくらいに苦しんでいるんだよ……
助けて欲しいんだよ……お願いします……神様…………どうかこの哀れな魂をお救いください……
「あなたはいつもそうね……」