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セレーネさんが入って行き、閉じられた扉に触れてはみたけれど、戻ったところで自分に出来ることはあるだろうか。
知識がなく、作業の指示を待たないと動けない私の存在は今の切羽詰まった状況ではきっと足手まといにしかならない。
これ以上、セレーネさんや研究員に負担を掛けたくない私は研究所を後にした。
もうすっかり日が落ちた城内に人気はなく、吊るされたランタンの小さな光が浮かぶ温室は虫の声が聞こえる程、静まり返っている。
ランタンの横に掛けられていたロウソクに少し火を分けてもらい、それを持って温室を通り抜けると、アゼベの街を眺めることが出来る開けた場所にたどり着いた。
昼間の活気ある街並みとは違って、広場や港からは明かりが消え、ひとつひとつの家の窓から温かい光が漏れている。そんな夜のアゼベの街を無数の星*************
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